1970年生まれ、米国はウィスコンシン州ウォキショー出身のドラムス奏者、ジョンミューラーの2007年発となるソロ名義作。リリースは実験音楽系インディーズ、Table of elementsからで、現在ではやや入手困難。ドラムス奏者のソロ作だからと言っても特に全編で荒ぶるドラムスソロをブチかまして終了するなんて野暮な内容ではなく、とはいえそういう面も無いわけでは無いのが本作の非常に面白いところで、要はドラムスによる様々なパターンを抽出して視点を変えてみた所から再検証してみたら今まで気が付かなかった音響が立ち現れてきたともいうべき、ある種のサウンドアート的なアプローチで挑んだ非常に面白い内容。使用インストゥルメントはドラムスセットとパーカッションだけを演奏するジョンミューラーによるソロパフォーマンスを3トラック収録。プロディユーサーはこのレーベルのオーナーで、ポールパンフイセン、ポーリーンオリヴェロス、マッツグスタフソン、アーノルドドレイブラット、RLW、トニーコンラッドの4枚組ボックスセットなんかを担当しているジェフハントが係わっていて、本作でもそういう慧眼が発揮された上手い構成感。内容は1曲目が間欠的な隙間を開けながら打音が響き渡るバックではドローンへと変化していくような細かいパルスの連打が続き、既にこの演奏だけでもそこから様々な倍音や音響成分が複雑に綾を成していくのが聴き取れ、後半では自然の暴風雨の中に佇んでいるようなイメージの大音響へと至る1トラック目。お次はほとんどデスメタルドラミングを基軸にして徐々にグラインドコアのブラストビートみたいに変化していくパターンで、これが非常にカッチョイイ演奏で、スレイヤーもクリプトプシーも好きだけれども、ドラムスだけを抜き出したら音響的にはこんな事態になっちゃってたのかってのが理解できて驚きだったりする2トラック目。最後が重低音ツーバスで迫るこちらもメタル手法では既に常套句ともいえるパターンでありながら、そこだけ聴かされると上記のように高周波だの低周波だのが複雑に乱舞しているのが解ってくるという仕掛け。でもってこのタイトル、Metalsってのは洒落っ気で付けたのだろうけども、決してヘヴィメタルをヘヴィメタルとして演奏しているわけでは無いので誤解の無いように。因みにDiscogsに掲載されているこの人の紹介文には<ドラム、パーカッション、リズムを、予想されたバックビートから音楽の中心へと変遷させることに興味がある>というジョンミューラーご自身の音楽コンセプトが紹介されていて、本作の内容もまさにそこの核心を衝いているとも言うべきもの。JON MUELLER-metals(table of elements)
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