BMWのR25の整備書が手に入りましたので、おわけします。
PDFになっており、CD-Rに焼いて送るか、データをお送りします。データをご希望の方は落札後お知らせ下さい。
(2019年 12月 5日 10時 53分 追加)A4で99ページ分のデータになります。
BMW R 25、R 25/2、および R 25/3モーターサイクルを対象としたドイツ語の**「INSTANDSETZUNGS-ANLEITUNG」(修理・整備マニュアル)**の抜粋です。
このマニュアルは、1950年代初頭のBMWの単気筒モデル(シングル・シリンダー・シリーズ)の完全な分解、修理、および再組み立てを、専門的な技術者向けに詳細に図解入りで説明するものです。
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1. 車両モデルと基本技術データ
本マニュアルは、特にR 25(製造年 1950/51年)の修理情報を中心としつつ、後継モデルであるR 25/2、R 25/3を含むシリーズ全体をカバーしています。
R 25 / R 25/2 の主要仕様
エンジン: 4ストローク単気筒、頭上弁(oHV)、シリンダー容量 245 ccm。
ボア x ストローク: 68 mm x 68 mm。
最大出力: 5,600 r/min で 12 PS。
最高速度(ソロ、着座時): 95 Km/Std。
クラッチ: 単板乾式クラッチ (Einscheiben-Trockenkupplung)。
駆動方式: 完全に密閉されたカルダン(シャフト)ドライブ(弾性カップリング付き)。
変速機: 4速常時噛み合い式。
バルブクリアランス(冷間時): 吸気 0.100.15 mm、排気 0.150.20 mm。
燃料: 最低 70 オクタンのガソリンを使用。
2. マニュアルの主な構成と修理手順
このマニュアルは、主要なコンポーネントの「分解 (Demontage)」と「組み立て (Montage)」の手順を詳しく説明しています。
エンジン、クラッチ、トランスミッション
エンジン分解: 燃料タンク、排気ナット(Matra No. 338/1フックスパナを使用)、クラッチ、点火ダイナモ(Zndlichtdynamo)の順に取り外す詳細な手順が示されています。
クランクシャフトの修理: クランクシャフトの分解と再組み立てには、油圧プレスと専用のMatra工具(Matra Nr. 493/1、493/3など)の使用が不可欠であり、特に**クランクシャフトの芯出し(アライメント)**は、0.02 mm の許容誤差で調整する必要がある。
シリンダーとピストン: ピストンの測定は、ピストンピンとクロスしてピストンスカートの下端で行う必要がある。シリンダーとピストンの許容クリアランスは 0.06 mm と規定されています。
点火システム: コンタクトブレーカーの間隔は、0.4 ± 0.05 mm でなければならない。点火時期の調整方法も図解されています。
トランスミッション: 4速トランスミッションの完全な分解(主軸、カウンターシャフト、シフトフォークの取り外し)と再組み立て手順が含まれており、特にシャフトの**アキシアルプレイ(軸方向の遊び)**を正確に測定・調整することが求められています。
車体と駆動系
後輪駆動(最終減速機): カルダンジョイント付きの後輪駆動部の分解・組み立て手順が記載されています。サイドカー付き車両とソロ車両では、ギア比と歯車(ベベルギア)の設計が異なるため、交換時には正しい部品(ソロ用はKlingelnberg-Verzahnung、サイドカー用はGleason-Verzahnung)を使用する必要がある。
ベベルギアの調整: ベベルギアの歯面接触(Tragbild)の調整手順が詳しく解説されており、正しい**歯面すきま(0.10~0.20 mm または 0.15~0.20 mm)**を得るために、リテーナーとギアの設置位置を調整する必要があります。
フロントフォーク: BMWテレスコピックフォークの分解と再組み立て手順が記述されており、フォークを損傷から守るために専用の木製クランプ(Matra Nr. 362)の使用が推奨されています。
3. シリーズ変更と改訂情報
このマニュアルには、車両の製造中に発生したシリーズ変更に関する重要な情報も含まれています。
R 25/2の改良: 運転中のオイル消費が増加した場合、ピストンを加工し、新しいピストンリング(252.1.03.013 04)を装着することが推奨されています。
サイドカーの取り付け: サイドカーを取り付ける際には、後輪駆動のギア比を6/27の歯から7/36の歯へ交換し、走行特性(特にトーインとキャンバー)の調整を行う必要がある。
この文書は、古いオートバイの長期的なメンテナンスと精密なオーバーホールに必要な、非常に細かく、専門的な寸法、嵌合、および調整手順を提供する、クラシックな技術文書です。
※解読にはnotebookLMなどのAIツールを利用されることをお勧めします。