旧西独製、もう約75年物のビンテージカメラ。楕円形の軍艦部、レンズ交換システム、50mmと75mmのファインダー切り替え等ユニークな特徴も持っています。
旧西独のAKA(Apparate und Kamerabau GmbH)社は、1947~54年間にAkaretteシリーズを製作。出品は1950年から販売されたAkaretteⅡ。シュナイダーの銘玉、Xenon f2 50mm付きです。
1.カメラ本体は、ドイツ製らしく頑丈な作りで、かっちりと動くカメラという感じです。稼働品で、外観も良品です。
<コンディション>
・外観:古いカメラなので細かな擦り傷は多くありますが、目立つキズ、アタリ、ヘコミはありません。貼り革もハガレ等無し。全体として良品です(画像ご参照)。
・ファインダー:50mmと75mmの二つの窓があり、正面右上のレバーで切り替え。順調に切り替えられ、どちらのファインダーにもキズ、ゴミ、カビ等無くクリヤーですが、わずかにカスミあり。
・シャッター:B、1-1/300秒。古いカメラですが動きは快調。1/100等高速は良好だが、1/2秒は1秒、1秒は2秒位に粘る。
・巻き上げ、裏蓋の開閉、フィルムカウンターは正常に作動。
2.現在カメラに付いているレンズは、シュナイダー(Schneider)製のXenon f2 50mm。Akaretteマウント。シリアルナンバーから1948年製、77年前のビンテージレンズです。
このレンズは一寸異質な存在だそうで、ウルトロン・タイプの5群6枚構成。このサイト(https://spiral-m42.blogspot.com/2011/03/schneider-kreuznach-xenon-50mmf2.html)では、このレンズを2代目Xenonと呼んでいて、「像面の平坦性を保ちながら~~コマフレアを抑え、ヌケの良さとコントラスト性能を向上。また旧来の設計がピント部の四隅にかかえていた弱点を見事に緩和した~~高度な設計。2代目Xenonの設計は歴代のXenonの中でも異質な存在であり、Ultronタイプと呼ばれることがある。」としています。
<コンディション>
・外観:真鍮製のずっしりするレンズです。アタリ、ヘコミ、キズ等無く、メッキも綺麗な状態です。画像ご参照
・光学:クリヤーですが、中に小さなチリ、ゴミが少しあり、対物レンズの表面は細かな拭きキズが結構あります(75年物です)。いずれも撮影に影響ないでしょう。
・絞り:調節リングは軽く回り、開閉も順調です。絞り羽根も綺麗です。
・距離ヘリコイド:均一で正常に回ります。
AkaretteⅡに、ウルトロンタイプのレンズを付けちゃう、なんて贅沢ですね。
75年以上も前のビンテージカメラとレンズ。この機会にいかがでしょうか。研究用にもどうぞ。
まずまず良品のオリジナル本革ケース(画像X)が付属します(革紐は切れています)。
<ご参考>Akarette用マウントアダプターは、現在eBayで1万円位で各種販売されています。