いやいや、いろんなジャンルの音源を聴きました。どれもこれも、結果から言うと「すばらしい空間演出力」をもたらすハンダです。最古参のERSINやKIRKと並んで、「ハンダってこんなに凄いものなのか！」と思わず唸ってしまう域に存在するハンダです。特に響くジャンルで言えば、クラシック音楽（交響楽・ピアノソナタなど）と プログレッシブ・ロックに抜群の力を発揮します！

最初に目から鱗が落ちたのは、HOLST / Jupiter です。常用のリファレンスケーブルで聴いているものとは比較にならないほど変化する！明らかにボリューム感・スケール感からして 俄然アップするとこから始まり、当たり前のように1つ1つの音の粒立ちや見通しが向上しています。分解能もNASSAUとは少し違った傾向ですが、和声の解像度もかなりのハイレベルです。明瞭ですねぇ～。しかし、最も優れているポイントといえば、全体の雰囲気から醸し出される「スリル感」でしょう！とにかく引き込まれます。雄大で広がりのある空間模写には圧倒されます。「フレンチホルン最高！！あっ！知らなかった細かいノートが聞こえる・・こういう言い回しだったのか！？」などと、ついつい最後まで堪能してしまいました。楽曲の随所に新しい発見が待っている・・・！！

お次は、王道中の王道、ピンクフロイドのDARK SIDE OF THE MOON /The Great Gig in the Sky。まあ その鮮明なベールが剥がれたピアノの響きといいますか！何と云うか、ピアノが収まった部屋の大きさまではっきりと認識できるようなルーム感が出てきます。高域のあるポイントに明らかにピークがあり、それが起因して全ての音像をクリアにしているとも感じられます。PIANOの弦のロングトーンのエンベロープが本当に鳴りきった倍音として耳に入ってきます。そして、デイブ・ギルモアの弾くFENDER RAP STEEL GUITAR のすばらしい音色。私も55年製使っておりますが、まさにこの音です！曖昧な表現ではありません。ものすごく明瞭な音質とニュアンスがこのスライドギターでは聴く事ができます。弾き方が一発で理解出来る！！ものすごく歌っておりますなぁ～このパート。そしてドラムスのボトムエンドも太くなり、パワー感が見事です。VOCALのEchoも奥までよく響く。ロジャー・ウォーターズのベースのエッジもとても気持ちよくてラインそのものがかなり練られているものだと改めて理解致しました。かっこいい・・・。良い音楽だなぁ～。そして良いハンダ！！

異色なところでは、Don Penn & Spooner Oldham のライブを聴いてみました。いやいや、これはやっぱりWURLITZER PIANOのトレモロエフェクトがどんだけ気持ちよいか！！これだけ明瞭な世界の中で聴くと、その浮遊感に完全にもっていかれますねぇ。あと、Don Penn 声がいい！！このソースに関しては、あきらかに「やわらかく」かつ「繊細」な方向に音色がシフトしております。Peakyで耳障りだった箇所もとてもスムースになりました。WURLITZERの低域はあきらかに太くなると言うか増加していると思います。曲はもちろん「Im Your Papett」・・・これしかないでしょう。



ずばりオーディオ向きですね。RCAピンケーブルの配線材、自作のアンプ用配線材、録音関係のスタジオ機材にと・・とにかく一カ所このハンダを使用するだけでシステムは様変わりいたします。ものすごく希少なものです！！こんなに良いものはさっさと無くなるもんです。お早めにお試しください。