1951年生まれ、米国はオハイオ州クリーブランド出身の異能ギタリストにして個性的な作曲家としても知られ、コーネル大学に在学中にはロバートムーグの電子音楽クラスに参加し、バード大学に在学中にはラズウェルラッドへも師事。後に大学院に進んでからはなんとモートンフェルドマンがこの人の指導教員だったという、単にアヴァンギャルド系ギタリストという以上にわりとアカデミックな出自を持つというのが後々のこの人の音楽的な核心となってもいるエリオットシャープの96年発となるソロ名義リーダー作。リリースはジョンゾーンのTzadikから。本作に於いては上記のような経歴からも解るように、現代音楽・作曲家としてのエリオットシャープにフォーカスした内容で、演奏のメインとなるのはチェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン2名による弦楽四重奏団用に書かれた楽曲を収録。とはいえそこだけに終わらないのが流石にエリオトシャープの異能さというわけで、1曲目ではこの弦楽カルテットに加えてエリオットシャープご自身がブックラサンダーなるドンブックラが開発したシンセサイザーをMIDI操作で同期演奏させるという試みで、内容がとにかくぶっ飛んでいるというか、そもそも弦楽カルテットパートだけでも通常の現代曲としては非常に個性的な響きを持っていて、アクースティックノイジーな響きや微分音を駆使したグニャグニャした音程の漸次変化や、ポストミニマル調のリズム感が一緒くたになっては崩れ去り、さらにこれにブックラサンダーによる電子音響が絡まりだすと、未だに聴いた事もないような音響の異世界が顕現する19分のトラック。2曲目は基本は上記と同様の作風ながらこちらに同期されるインストゥルメントは電子音響では無く、エリオットシャープご自身が演奏する彼のお家芸ともいえるエレクトリックフレットレスギターとクラリネットがミキシングされ、特にこのフレットレスギターの響きはインパクト絶大で、いつもはアヴァンジャズ~異形ロック作法のアンサンブルの渦中で定着しているエリオットシャープ節が、ここでは弦楽カルテットと合奏される事で異化され、音響のグラデーションがグズグズに溢れだしていく29分のトラックを収録。総じて例えばRIO系チェンバープログレ傑作群と比較しても全く遜色が無いどころか、ひときわ独創的で、アールゾイ、ユニヴェルゼロ、ジュルヴェルヌ、コンヴェンタムとも全く別の系統を生み出してしまったような衝撃的な内容。ELLIOTT SHARP-xenocodex(tzadik)
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