1959年生まれ、イタリアはローマ出身のジャズピアニストで、バンコの創設メンバーが参加している地中海ジャズロックバンド、Indacoにも参加していたテクニシャン、カルロメッザノッテとシンタクシス名義による2000年発となる通算2作目。リリースはイタリアンフュージョン系のインディーズ、Spring CityからCD盤のみでリリースされていたもので、現在ではやや入手困難な1枚となっていて、どちらかというとユーロピアンフュージョン系のコレクターからも評価の高かったアルバム。編成はといっても演奏者のほとんどはイタリアンジャズシーンのマイナーリーグの域を出なかった無名奏者ばかりが集結し、とはいえこのクラスでもテクニックは抜群で過不足の無い安定感でもって、アンサンブルを質の高い状態にキープしており、結果としてアルバム内容へも直結する素晴らしい演奏の数々。ただし演奏センスや音響エンジニアリングなどは2000年代というよりも、わりと80年代的な感覚が強く出ているのが面白いところで、この辺は好みを分けるけれども、米国メインストリーム系西海岸クロスオーヴァー感覚やジャズファンク的な感覚は薄く、例えば日本の80年代のプログレ寄りジャズロック~フュージョン系にも共通した感覚があって、この手がツボな人には強くアピールできる内容。編成はカルロメッザノッテ(シンセ、ピアノ、各種キーボード)を就中心に、ベース、ドラムス、ギターによる4人編成。このメンバーのなかでも注目なのは、ギタリストのマッシミリアーノロサティの存在で、端的に言ってホールズワースフォロワーなのだな、というのは解るけれども、あともう少しでホールズワースゾーンへという寸前でどうしても個性が出てしまって別の魅力が発揮されてしまうタイプのギタリストの典型。まあ、おおよそはリチャードアレビークっぽい立ち位置を感じさせ、それでもこちらはどこか80年代的なもったりした速度感がカッチョイイ感じで、逆に非常にマニアック。全体の内容としては、最初のトラックだけがメインストリームジャズ作法によるわりとスウィンギーな乗り感を出した楽曲となっていて、こういう王道路線もちゃんと解ったうえで演奏できるんですよというアピールと同時に、フランクザッパがライブでもよくやっていた、演奏者の皆さん、聴衆の皆さん、これから始めるけど心の準備はいいかな?ってな乗りに近い感覚。本領発揮は2曲目からで、ピアノのイントロダクションからしてイタリアンプログレ調のフレーズが超カッチョイイ、ジャズロック乗り。他も得てしてこういうトラックが多くしかも、そこはかとなく振りまかれたキラキラした地中海フレーヴァーはリズム面にも及んでいて、幻の唯一作を残したコンボジャズやパオロリッカをも彷彿とさせ、総体的にはヴェネゴーニアンドカンパニー、アゴーラ、エサゴノにも近似値がある、イタリアンジャズロックの隠れた珍作。CALRO MEZZANOTTE E SYNTAXIS-cieli diversi(spring city)
コンディション:★盤は中古盤として並品(軽いキズ、スレがあります。音トビ無し、再生に影響無し)、ジャケットは中古盤として並品(目だたない程度のスレ、キズ、経年のヨレがあります。端にツメの噛み跡あり)、プラケースは中古盤として並品(スレ、キズが散見されます、ヒビ割れがある場合もあります)★プラケースは経済的理由により新品に交換できません。予め消耗品としてお考えいただけますと幸いです★その他詳しいコンディションにつきましてはご入札前にご質問欄からお問合せください。あくまで中古盤という性質上、完璧なコンディションをお求めの場合はご入札をお控えくださいますよう、よろしくお願いいたします★
★送料(ユウメール):CD1枚¥180、CD2枚¥215、CD3枚~4枚¥300★郵便料金改定に伴いまして(CD5枚以上は枚数制限無し)及び(LP盤1枚~2枚)は定形外郵便(規格外)での扱いとなります。送料は¥500★