御存知!大傑作「Islands」制作前 ”Islands期”King Crimson 貴重な公式ライヴ音源「Live in Plymouth May 11, 1971」二枚組
輸入盤未開封新品でございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは名手揃い。
Robert Fripp(G/Mellotron)、Mel Collins(Sax/Flute/Mellotron/Vo 後にCamel、21st Century Schizoid Band/Stray Cats/Tears for Fearsセッション他)、
故Ian Wallece(Ds/Vo 後にBob Dylan/21st Century Schizoid Band他)、
故Boz Burrell(Vo/B 後にBad Company)、故Pete Sinfield(作詞/照明・映像等担当。当時サウンド・エンジニア。ステージ上には登場しない)となります。
1971年5月11日英国デヴォン州Plymouth”Guildhall”での実況録音からの抜粋となります。
Robert Fripp許可の下、現King Crimsonライヴ・サウンド・エンジニアで知られるDavid Singleton、
制作エンジニアAlex R Mundy監修・編集によるライヴ盤でございます。
オープンリール機器にて音響調整機器通しで録音された感がございます。
全体的にヒスノイズがございますが楽器音の分離が良いもの。またステレオ感が感じられ、非常に音質の良い録音となります。
かの大傑作”Islands”制作約五ヶ月前のライヴがミソでございます。
故Ian WalleceとRobert Frippがギタリストとしてオーディション選考にやって来た故Boz Burrellをベーシストとして仕立て上げ(笑)
新生King Crimsonラインナップを完成し、行動開始。
その後御披露目となった独公演後の録音でございます。
非常に生々しさのあるライヴ。
当時10月に予定されていた新作制作に向けての素材集め・楽曲アレンジ確認・変更用のサンプル集めの一環として録音されたものの模様でございます。
ライヴ盤制作用に公式録音されたものではなく観客ノイズ・会場空間録音用マイク設置もないもの。
ドラム/ヴォーカル等のマイクが観客ノイズを拾っている感がございます。
急造ベーシストを加えたラインナップとは言え、演奏・アンサンブルの纏まりは見事なもの。
スタジオ・プロジェクト・バンドから脱却しリアル感のあるバンドとして再生。新作制作に向けこれから、という意気込みを感じさせる感がございます。
ライヴ毎にアレンジを調整していた感があり”Islands”に近付いているというもの。
されど、即興パート等々の違いがあり、また楽曲によってはBurrell/Collins/Walleceによるコーラスパートも存在。非常に興味深いものがございます。
またサウンドエンジニアとしてツアー参加していた正式メンバーの故Pete Sinfieldによる音響効果も聴かれる事もミソでございます。
当時は未だRobert Frippと他のメンバーとの確執・対立が生まれてはいなかった模様。
後の大問題作と言われるライヴ盤”Earthbound”の様な虚無的で破壊的なアナーキー感がなく、非常に創造的な雰囲気が窺えるものでございます。
(”Earthbound”でございますが、かのオリジナル版(笑)は後に現代音楽/ノイズ・アートとして評価する向きがございます。
Lou Leedの”Metal Machine Music”、かのPat Methenyの”Zero Tolerance for Silence”や
故Derek Baileyとの共演盤”The Sign of 4”等々に繋がる感も........................................)
後の10月に新作”Islands”制作に入るものの、アレンジを巡ってRobert Frippと他のメンバーが対立。
感情面にまで悪影響を及ぼした模様で更に対立は深刻化。
またMel Collinsがライヴ用に仕上げた楽曲をRobert Frippが拒否で決定的となり、作品完成時には事実上の解散状態となります。
されどアメリカ・ツアーの契約キャンセルが厳しく不可となり、マネージメントはバンドを説得。渋々ツアーに臨む事となります。
その後前座に付いた故Alexis CornerとCollins/Burell/Walleceが意気投合し、前座でセッション参加を繰り返す始末。
更にはRobert Frippが苦手とする”Blues”を即興パートでCollins/Burrell/Walleceが取り上げ、Robert Frippを悩ませる始末。
(これが後々のかの名曲”ProzaKc Blues”に繋がる感が...............................)
現在では”Earthbound”が改訂版発売され音質の向上も加えてファンは留飲を下げた訳でございますが、
演奏のスリリングさの裏側は非常に深刻な対立が窺えるというもの。
それに比べ今作は.................................何をか言わんや、でございます。
後の大傑作と名高い「Islands」制作で何が失われ、何が加えられたのか?何処が音楽的対立点になるのか?が窺えるもの。
非常に興味深いものでございます............................................................
故Ian Walleceのドラムソロが後に加入するかのJamie Muirを彷彿とさせる面がある事。
かの故John Wetton(ex-Mogul Thrash、Family、後にRoxy Music、Uriah Heep、U.K.、Wishbone Ash、Asia、Wetton/Manzanera)を
このラインナップを加えようとしていた事も含めて、
(故John Wetton本人曰くは「Robert Frippの盾になりかねないから当時加入を断った」とも..........)
Robert Frippが既に”Lark's Toungue in Aspic”という(編成含めた)次を見越していたのか?否か?
そして、その姿勢が他の三名の(感情的含めた)非常に深刻な対立を招いていたのでは?という疑問も含めて、
非常に興味深いものがございます.................................
この機会に是非。