メンデルスゾーン:
合唱曲全集
ニコル・マット指揮
ヨーロッパ室内合唱団、他
オーケストラやピアノ作品の作曲家として有名なメンデルスゾーンですが、実は彼が最も多くの作品を書いたのが合唱曲のジャンルだったというのは意外に知られていませんし、また、レコーディングの面でもまとまったものが存在しなかったあたりに、それは顕著にあらわれています。
しかし、合唱好きのあいだでは、メンデルスゾーンの人気は以前から高く、大作『エリヤ』だけでなく、さまざまな作品がこれまでにも歌われたり聴かれたりしてきたものです。
そうした人気の背景には、メンデルスゾーンならではの美しく親しみやすいメロディ・ラインや、明快かつ魅力的な対位法の使い方などがあるようですが、実際、こうしてまとまった形で聴いてみると知名度の低さが作品の内容にまったく不釣合いであることを痛感させられます。
指揮のニコル・マットはエリクソンとベルニウスに学んだドイツの合唱指揮者で、CDはこれが10点目となります。彼の丁寧な音楽づくりには定評があり、総勢30数名のヨーロッパ室内合唱団を率いて、ここでも前作のブルックナー同様、透明度の高い音楽をつくりあげています。
ヨーロッパ室内合唱団は1997年にドイツのリューベックで創設された新しい合唱団で、最初はノルディック室内合唱団と称していた団体です。
CD1
■詩篇第42番「鹿が谷川の流れを慕いあえぐように」 op. 42
■詩篇第95番「さあ主に向かって礼拝しよう」 op. 46
■詩篇第98番「新しき歌を主に向かって歌え」 op 91
CD2
■詩篇第114番 op. 51
■詩篇第115番「我らにではなく、主よ」 op. 31
■8つのコラール・カンタータ(第1~3曲)
CD3
■8つのコラール・カンタータ(第4~8曲)
■カンタータ「高き天よりわれは来れり」
■カンタータ『尊き御神の統べしらすままにまつろい』
■われらは唯一の神を信ずる
■主なる神よ、われら汝を讃えん
CD4
■讃歌 op. 96
■カンタータ「シオンよ、主をほめたたえよ」 Op. 73
CD5
■マニフィカト
■グローリア(1822)
CD6
■時は来たりぬ(1828)
■テ・デウム(4声)
■アヴェ・マリア op.23
■テ・デウム(8声)
CD7
■3つの宗教曲
深き淵より
アヴェ・マリア
我ら人生のただ中にあって
■教会音楽(3つのモテット) op. 23
深き苦しみの淵よりわれ汝を呼ぶ
アヴェ・マリア
われら人生のなかばにありて
■コラールモテット「イエス、我が頼り」
■3つのモテット op.69
主よ、今こそあなたは、このしもべを
全地よ、主にあって喜べ
私の魂は主を崇め
CD8
■3つの詩篇曲(第2、43、22)
詩篇第2番
詩篇第43番
詩篇第22番
■6つの箴言 OP.79
降誕祭に
元日に
昇天日に
受難節に
待降節に
受難日に
■ドイツ典礼
CD9
■コラール=ハルモニジールンゲン
高き天より
ドイツ・グローリア
暁の明星は美しく輝き
■キリエハ長調 (1823)
■ユーベ・ドミネ (1822)
■フランクフルトのワロン人教会のための聖歌
■2つの英語詩篇
詩篇第5番
詩篇第31番
■7つの詩篇
詩篇第2番
詩篇第24番
詩篇第31番
詩篇第91番
詩篇第93番
詩篇第98番
詩篇第100番
■13の詩篇モテット
CD10
■3つのモテット Op. 39
来て下さい、主よ
賛美せよ、しもべたちよ
羊飼いはよみがえられた
■『エリヤ』~第28曲三重唱(女声合唱版)
■ベアータとベネディクタ
■レスポンソリウムと讃歌 op. 121
■2つの宗教合唱曲 op. 115
■葬送歌「彼が漂い沈みいくのを見たか」 op. 116
■詩篇第100番「全地よ、主に向かって喜びの声をあげよ」