この作品が生まれたのは、カタルーニャの乾いた風が、古代の石畳を撫でるように通り過ぎていくアトリエでのことだった。窓の外には、黄金色の陽光を浴びて輝く地中海。私の耳には、ただ一つの音楽が響いていた。それは、マレットがハンドパンを叩くことで生まれる、魂の滴のような音色。寄せては返す波のように、無限に広がる宇宙の律動のように、その音は私の内なる静寂へと沁み渡っていった。(
https://youtu.be/NSKxvLWqyOY)
私は、この音の波の中で目を閉じた。偉大なるガウディが自然の内に神の設計図を見出したように、ダリが夢の中に現実の真理を描き出したように、私もまた、この音の中に「形」を探していた。スペインという土地に流れる芸術の血脈は、常に「見えないもの」を「見えるもの」へと変容させる情熱に満ちている。ピカソの筆が魂のキュビズムを捉えたように、私の手は、生命そのものが持つ根源的なエネルギーを捉えたいと渇望していた。
その時、心に浮かび上がったのが、この渦巻き(スパイラル)のヴィジョンだった。
それは、生まれたばかりのシダの芽であり、遠い銀河の渦であり、貝殻の中に潜む完璧な対数螺旋でもある。生命が、そして宇宙が、自らを成長させ、拡張していくときに描く、最も神聖なフォルム。私はこの形を「魂の指紋」と呼ぶことにした。一つとして同じもののない、持ち主だけの内なる宇宙の象徴として。
このペンダントのデザイン哲学は、静寂と躍動の共存にある。内側に向かって巻き込んでいくラインは、自己の内面へと深く潜っていく瞑想の旅路を。そして外側へと無限に開かれていくカーブは、世界と繋がり、自己を解き放っていく生命の歓喜を表している。内側の面には、星屑を散りばめたような微細なテクスチャーを施した。これは、まだ見ぬ可能性や、眠れる才能のきらめきだ。対して外側は、どこまでも滑らかな鏡面に磨き上げた。これは、世界と対峙するあなた自身の、揺るぎない意志と洗練された精神を映し出すためだ。
素材として18カラットのゴールドを選んだのは、それが太陽の色、生命を育む光の色だからだ。6.7グラムという重さは、確かな存在感を放ちながらも、決してあなたを束縛しない。それは、あなたのデコルテの上で、まるで小さな恒星のように、あなた自身の引力で静かに浮遊するだろう。
この「EL CANDOR」は、単なる装飾品ではない。それは、スペインの芸術家たちが追い求め続けた「情熱の幾何学」の継承であり、あなたの人生という物語に寄り添う、沈黙の交響曲だ。
この作品を身に着ける日、ぜひ一度、リンクの音楽を聴いてみてほしい。ハンドパンの響きが、この黄金の渦巻きと共鳴し、あなたの心の最も深い場所に「成長の種(Seeds of Growth)」を植え付けるだろう。それは、あなた自身も知らなかった、新たな自己の開花の始まりの音だ。
これから、この小さな宇宙を手にするあなたへ。
願わくば、これがあなたの旅路を照らす、静かな光でありますように。