
地球絶滅動物記/今泉忠明 著・今泉吉典 監修
サイズ / B4判
ページ数 / 256P
出版/竹書房
出版日/1991年8月20日 初版第4刷
帯付き、目立つ傷や汚れは見られません。
【内容】
30cm足らずの馬から、高さ2mを超す二足歩行の怪鳥など、かつて地球に棲息していた想像を絶する動物たちをリアルに再現。こうした動物たちが、なぜ、姿を消してしまったのかを平易に解説・説明。
【目次】
はじめに一
ーなぜ、今、絶滅動物なのか
◯第1部 絶滅とはどういうことか?
1.進化史における紫米と絶滅
絶滅は生命の誕生と同時に始まった…地球の様相を一変させた藍藻類の出現
絶滅の時代の幕明けーー真核生物の出現
2.生物は死を代償として進化する
進化の発見=ダーウィン以前
自然が絶滅させる=ダーウィンの着眼点
ひとつの例=ウマ類の進化と絶滅
前臼歯の臼歯化と歯のパターンの改良
足の進化とからだの大型化の速度
ネオ・ダーウィニズム=死こそ進化の前提条件
3.石になって絶滅を語りかけるもの
化石になる確率と条件
化石のできる過程と化石の総量
4.石になったものたちが生きた時代
地質年代の分けかたー相対年代推定法
より正確に知るために一絶対年代推定法
ストロンチウムの含有量で絶滅物の食性がわかる
5.哺乳類が主役となった新生代
哺乳類登場以前の主役たち
人類登場以前における哺乳類の絶滅率
絶滅に人類が関与するようになった第四紀
6.カンガルーが、オーストラリアにしか棲んでいないのは?
六大陸が一つの巨大陸だった時代の動物相
真獣類にはばまれ、南方へ分布していった有類
南極大陸で適応放散”が行なわれた有袋類
7.大絶滅はこうして始まった
生存競争、環境変化、人為岡汰一動物絶滅の三大要因
17世紀以降における絶滅動物の75%は人為的絶滅
最初の人為的絶滅の犠牲者はヒトだった
狩猟圧による絶滅①一狩人としての人類
狩猟圧による絶滅②植生の破壊
狩猟圧による絶滅③
一人類の移動と侵入
自然開発による棲息場所の破壊
移入動物による絶滅のさまざま
スポーツ等の対象としての乱獲による絶滅
なぜ野生動物は保護しなければならないのか?
◯第2部 消えてしまった動物たち
恐電にとって代わった二足歩行の怪ディアトリマ30cmにらずの馬の先祖ヒラコテリウム
まだ四肢があった原始クジラのプロトケトゥス
剣は備えていても、鈍重な草食獣だったウインタテリウム・・ゾウ類のルーツニモエリテリウム/起源不明のアルシノイテリウム
外見はサイに似ているが、ウマの近縁種=ブロントテリウム
現生ゾウの直系の祖先=バレオマストドン
後のマストドン=ビロテリウム/ピロテリウム類の捕食者=ポルヒエナ
現生の大型類人猿4種に共通の祖先=エジプトピテクス
今日のカワウンよりも泳ぎがずっと上手だったポタモテリウム
小型だが、真正サイ類の中でいちばん繁栄したディケラテリウム
史上最大の陸産哺乳類といわれるサイ科動物バルキテリウム
南アメリカ産のウマニトアテリウム/偽ウサギのバキルコス
肩高2m、体重は現生イノシシの10倍~20倍もあったディノヒウス
乾燥に耐えられなかった北アメリカ産ラクダのオキシダクティルス
史上最大のペンギン類のひとつジャイアントペンキン
飛べないが、南アメリカで猛威をふるった肉食性の怪鳥フォルスラコス
鉤爪は防御用、草食性のモロブス
ヤマビーバーと同じように地中生活をしていた角リスニエピガウルス
ドリオピテクスから枝分かれしたラマビテクス/現存類人猿に進化していったドリオピテクス
日本にも棲息したマストドンで、ブタのような歯をもったゴンフォテリウム
真反類の最初のひとつだった原始的なシカ=シンテトケラス
森林生のウマで3本指・北アメリカ産のアンキテリウム
コブをもたないアメリカ産のキリン的ラクタ=アルティカメルス
草原生活で大型化したキリンの祖先的動物=パレオトラグス
初期のサーベルタイガー=マカイロドゥス
ジャコウジカ、キバノロにいで原始的なディクロケルス
泳ぎはうまくなかったデスモスチルス/水中を泳いだプロトプテルム
森林生で、ゴンフォテリウムの直系だったテトラロフォドン
泥をすくうシャベルをもったマストドン=プラティベロドン
草原を疾駆するようになった現代馬の祖先=プリオヒップス
南アメリカで最強を誇った有袋食肉獣のチラコスミルス
湿潤な森林を好んだディノテリウム
先端の技角だけが抜け落ちたクラニオケラス
数つきに似合わずおとなしく、シカに似たキリン料のシヴフテリウム
長すぎる牙を持てあまし、森林の後につれて洗んでいったアナンクス
鮮新世の巨大モルモットで、水陸両機だった号由限=トクンドン
両眼の間に熱引を備え、水辺を生活の場としていたマクラウケニア
上下の前自由が有利なハサミとして機能したオーストラリア産のフクロライオン
先氷河期に複雑で大きな技側が特殊化しすぎて絶滅したシカニエウクラドケルス
直歩行といっても、小走り歩きだったゴリラ的ヒト=アウストラロビテクス
肉食に適した子を持ちながら、動きがかったネコ類のホモテリウム
ケナガマンモスの祖先で、ゾウ類ではいちばん大きかったステップマンモス
はじめて水を手にし、肉の料理技術を身につけだ”原人”ホモ・エレクトゥス
1mの頭骨になんと2mの角を備えたジャンボ・サイニエラスモテリウム
木の葉を食べた有袋類のオオナマケモノ=ジャイアントカンガルー
ネアンテルタール人とクロマニヨン人に混まされた多毛サイニケブカサイ
現生のスマトラサイに移めて返く、習性も似ていたメルクサイ
日本列島へは30万年前に渡来し、もっとも禁米したソウ類=ナウマンゾウ
大きな技角で水河期を生き抜いたが、クロマニヨン人に減まされたアイルランドオオシカ
ヒグマより二回りほども大きかったドウクツグマ
後からやってきたニホンジカに取されたニホンムカシシャ
北アメリカに侵入してきた人類によってまされた史上限強の食肉版=スミロドン
夜行性で、二足走行した史上最大の地上装ナマケモノ=メガテリウム
角もからだも、アメリカパイソンより大きかったジャイアントバイソン
四肢もたくましく、他のどんな野生イヌよりも強大な歯を持っていたダイアオオカミ
コンドルやハゲワシと同じように、死肉をむさぼり食っていたテラトルニスコンドル
現生のアフリカ産ライオンよりも巨大で強力だったドウクツライオン
からだこそ大きかったが、草食性で温和だったディプロトドン
長大な牙で雪を払いながら、最終氷河期を生き抜いたマンモス=ケナガマンモス
ステップマンモスにいて大きく、温暖な草原に棲んでいたエンペラーマンモス
オオアリクイと同じように、手の甲を地面につけて歩いていた小型の地上機ナマケモノ=ノスロテリウム
真のゾウよりも四肢は短かったが、寒冷な気候に適応したアメリカマストドン
バイソンのように、前半身が非常によく発達していた家番牛の先祖=オーロックス
見された当時、すでに種数が少なくなっていたステラーダイカイギュウ
船乗りが島にもたらしたプタのおかげで、あっけなく絶滅したタヒチシギ
鳥類史上中、もっとも背が高く、骨もゾウほどの重さがあったジャイアントモア
種名どおり青色で、丘陵平原に棲んでいたウシ科のブルーバック
亜熱帯の島で繁殖したが、まったく渡りをしなかったオガサワラマシコ・鳥類史上でもっとも重く、マダガスカル島だけに棲息していたエビオルニス
南板でペンギンが発見されるはるか以前から、そう呼ばれていたオオウミガラス
最後の一羽は人間によるものだが、絶滅原因がいまだに不明のカササギガモ
家畜ウマとの交雑によって、いつの間にか消えていった野生種のターパン
「種の起源」の著者ダーウィンが発見したフォークランドオオカミ
ふつうのシマウマと逆で、地色が色か茶色で縮が白他のクアッガ
美しい羽毛を持っていたために、絶滅がより加速されたミイロコンゴウインコ
たった1回の採集だけで、人知れず消えたミヤコショウビン
食い尽されたオガサワラカラスバト/謎の絶滅オガサワラガピチョウ
自然環境の破壊に対して、まったく無抵抗だったキゴシクロハワイミツスイ
山の開発で、益獣から害獣となったヤマイヌ
肉食獣に無防備だったホオダレムクドリ/ネコが敵=スチーブンイワサザイ
狩猟が絶滅の主因、環境開発が消滅の加速因となったカンムリックシガモ
果樹園経営者に害鳥として大量捕殺されたカロライナインコ
数が多すぎたために羽根蒲団の材料として虐殺に拍車がかかったリョコウバト
シカ類の中で、もっとも角の枝数が多かったションブルグシカ
羽毛ケーブの流行で、その羽毛が貴重な好材として乱獲されたムネフサミツスイ
オカサワラカラスバトと同様、食糧用に捕獲されたリュウキュウカラスバト
水田開発と食用としての乱獲によって急速に絶滅したバライロガモ
ドブネズミに絶滅させられた島嶼型の鳥の典型=レイサンクイナ
ヒトの移住とイヌの移入によって狩り尽されたフクロオオカミ
フロンティア・ラインの延長につれて居場所を失なったハシジロキツツキ
◯第3部 明日の化石を生まないために一
1.生きていた化石の奇跡
そ7生存説に拍車をかけた一通の手紙
"生きている化石一存在それ自体が感具
2.絶減を免れたものたち
1800年代に絶滅したとされていたディプラー
ナチュラリストが発見した化石種ブーラミス
橋世の化石類とされていたチャコベッカリー
接息が確認された幻のニワシドリ
絶流記念碑まで建立された/ドジロクサムラドリ
競合に敗れたと思われていたセーシュルコノハズク
益島として移入され、害島とされ始めたメンフクロウ
劇的な再発見=警戒心が強くなっていたノトルニス
1000万年以上前の化石種=イリオモテヤマネコの発見
イリオモテヤマネコの生態
イリオモテヤマネコの息の現状と保吸
3.野生動物は今
一絶減の危機にある動物リスト
●あとがきに代えて一われわれは今、何をなすべきか?
●絶波動物の可現に取り組んだアーチストたち
●絶流動物参考文献リスト