F1804 灯(あかり)の心 美しい大粒オパール23.1×9.9mm 最高級18金無垢ペンダントトップ 重量8.39g サイズ42.7x24.7mm

F1804 灯(あかり)の心 美しい大粒オパール23.1×9.9mm 最高級18金無垢ペンダントトップ 重量8.39g サイズ42.7x24.7mm 收藏

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以下、所謂ブラクラ妄想ショートショートです〜〜

https://music.youtube.com/watch?v=qFRN8FItexw&si=-b5PH87zFnSTEjYs

灯(あかり)の心
序章:冷たい重み
私の名前は、結衣(ゆい)。三十歳の誕生日を数日後に控えた秋の夜、母の梨花(りか)が古びた桐の箱を私の前に置いた。実家を離れて十年、母とこうして静かに向き合うのは久しぶりのことだった。箱の上には、長年の間に染み付いたであろう、白檀の香りが微かに漂っている。
「これ、あなたに」
母の声は、いつもより少しだけ低く、湿り気を帯びていた。私が箱を開けると、中には濃紺のビロードに包まれた、一つのペンダントトップが鎮座していた。
それは、私が子供の頃から知っている、しかし一度も触れることを許されなかったものだった。不規則に波打つように縁取られた、艶消しの黄金の板。その中央には、乳白色の宇宙が楕円形に切り取られて嵌め込まれていた。オパールだ。見る角度を変えるたびに、石の奥底から炎のような赤、深海を思わせる青、若葉の緑が、まるで生きているかのように揺らめき、明滅する。
「おばあちゃんの…」
「ええ。お母さんの形見よ」
母はそう言うと、目を伏せた。そのペンダントが、祖母・灯(あかり)のものであり、祖父・海斗(かいと)が作ったものであることは知っていた。しかし、母がそれについて語る時、その表情には愛情や懐かしさとは違う、何か硬く、冷たい感情がよぎるのを、私は幼い頃から感じ取っていた。
私はそっとペンダントを手に取った。ずしり、とした確かな重み。母は呟くように言った。
「重量8.39g。最高級の18金無垢だから、見かけより重いのよ」
その言葉は、まるで商品の仕様を説明するようで、ひどく無機質に聞こえた。私はペンダントの裏を見た。そこには、小さな文字で「F1804」と刻印があるだけだった。
「これ、あなたが着けなさい。もう、私が持っていても仕方ないから」
「どうして…?」
「…わからない。ただ、もう、この重みから解放されたいの」
母はそれ以上、何も言わなかった。私はその夜、ペンダントを東京のアパートに持ち帰った。冷たい金属と石の塊。その奥に揺らめく色彩は、美しいと同時に、どこか不吉な予兆のようにも見えた。このペンダントが、祖父と祖母、そして母の人生を、どのように縛り、狂わせてきたのか。私はまだ、その物語の入り口に立ったばかりだった。
第一章:炎を宿す石
物語は、戦後の混乱がまだ尾を引く、昭和二十年代の港町から始まる。私の祖父、海斗は、その町の片隅で小さな宝飾工房を営む、無口で実直な職人だった。彼の作るものは、華やかさこそないが、実用性と、金属そのものの美しさを引き出す力強さに満ちていた。
祖母の灯と出会ったのは、海斗が二十五歳の春だった。病弱で、白い肌が透けるように美しい灯は、海斗の工房の向かいにある古本屋の娘だった。本を愛し、静かに微笑む彼女に、海斗は一瞬で心を奪われた。言葉で愛情を表現するのが苦手な海斗は、自分の想いを形にすることにした。彼は、灯に贈る最高の宝飾品を作ることを心に誓った。
材料を探し、来る日も来る日もデザインを練った。そんなある日、懇意にしていた宝石商が、興奮した面持ちで一つの石を海斗の前に差し出した。
「海斗さん、とんでもないものが入ったよ。オーストラリアの奥地で採れた、奇跡みたいなオパールだ」
それは、磨かれる前の原石だったが、海斗には分かった。その鈍い乳白色の奥に、どれほど情熱的な炎が眠っているかが。彼はなけなしの金をはたいて、その石を譲り受けた。
それから、海斗の石との対話が始まった。彼は来る日も来る日も、その石を様々な角度から眺め、光を当て、その中に広がる小宇宙と向き合った。そして、最も美しい色彩が溢れ出す形を慎重に見極め、カボションカットに磨き上げていった。
磨き上げられたオパールは、彼の想像を遥かに超えるものだった。サイズは、縦23.1mm、横9.9mm。まさに、美しい大粒オパール。その中には、灯の笑顔のような暖かなオレンジ、彼女の瞳の奥にある深い悲しみのような藍色、そして二人の未来への希望を象徴するような鮮やかな緑が、複雑に絡み合い、息をしていた。
「この石には、灯の心のすべてが宿っている」
海斗はそう確信した。彼はこの奇跡の石を包むのに、ありきたりのデザインでは駄目だと考えた。ただの爪留めでは、石の持つ生命力を殺してしまう。彼は、純度の高い18金を選んだ。どこまでも誠実で、混じりけのない想いを表すために、「最高級18金無垢」でなければならなかった。
彼は金の板を叩き、曲げ、削り、石を優しく抱きかかえるような、有機的なフォルムを作り上げていった。その縁は、寄せては返す波のように、不規則で、二度と同じ形は作れない。それは、二人の歩む人生が決して平坦ではないことを、それでも共に乗り越えていこうという、海斗の覚悟の表れでもあった。
ペンダント全体のサイズは、縦42.7mm、横24.7mm。灯の華奢な胸元を飾るには少し大ぶりかもしれない。だが海斗は、この存在感こそが、灯を守るお守りになると信じていた。
完成した日、海斗はペンダントの重さを量った。8.39g。愛の重さだ、と彼は思った。そして、バチカンの裏に、彼の想いを込めた刻印を打った。
「F1804」
それは、二人の秘密の暗号だった。「F」はForever。永遠を。「18」は18金を。そして「04」は、二人が初めて出会った四月を意味していた。
彼はそのペンダントを灯に贈った。灯は、言葉を失い、ただ涙を流して喜んだ。
「海斗さん…。この石、あなたの心みたい。静かなのに、中にはこんなに熱い色が燃えているのね」
その日から、ペンダントは「灯の心」と名付けられ、片時も彼女の胸から離れることはなかった。
二人は結婚し、ささやかながらも幸せな家庭を築いた。やがて、一人娘が生まれる。私の母、梨花だ。灯の体は決して強くはなかったが、梨花が生まれてからの数年間は、奇跡のように穏やかな日々が続いた。彼女の胸で、オパールはいつも幸せな色に輝いていた。
しかし、幸せは長くは続かなかった。梨花が五歳になった頃、灯の病状が再び悪化したのだ。海斗は仕事も休みがちになり、必死で灯の看病にあたった。彼は稼ぎのほとんどを薬代や治療費に注ぎ込んだ。工房には埃が積もり、注文も途絶えていった。
日に日に衰弱していく灯の胸で、オパールだけが、変わらず鮮やかな光を放ち続けていた。梨花の目には、その美しさが、母の生命を吸い取っているかのように映った。父、海斗は、そのペンダントをまるで聖遺物のように扱い、毎日柔らかい布で拭いては、灯の胸元に戻す。その姿は、梨花にとって異様で、少し恐ろしかった。
「お父さん、それより、もっとお母さんの手を握ってあげてよ」
幼い梨花がそう言った時、海斗は振り返り、悲しい目で娘を見た。
「これは…お母さんの心なんだ。これを磨くことが、お父さんができる、唯一のことなんだよ」
海斗には、そう信じることしかできなかった。彼が己の魂を削って作り上げた「灯の心」が、奇跡を起こしてくれると。しかし、祈りは届かなかった。梨花が六歳になった冬、灯は静かに息を引き取った。
彼女の胸には、あのオパールが置かれていた。葬儀の日、親戚の誰もが、その場に不釣り合いなほど美しく輝くペンダントに目を奪われた。海斗は、灯の亡骸からそれを外し、自分の手のひらに握りしめた。その日から、海斗の時間は止まった。そして、梨花の心の中にも、美しくも冷たい、オパールの棘が深く突き刺さったのだった。
第二章:呪いの輝き
灯の死後、海斗は抜け殻のようになった。工房は閉ざされ、彼は一日中、薄暗い部屋で「灯の心」を眺めて過ごすようになった。ペンダントを手のひらに乗せ、光にかざし、その中に揺らめく妻の面影を追い求める。その目は、生きている娘の梨花ではなく、石の中に閉じ込められた過去だけを見ていた。
梨花にとって、父のその姿は耐え難いものだった。父の愛は、母の死と共に、すべてあの石に吸い取られてしまったのだ。ペンダントは、母の形見であると同時に、父を奪った憎い存在となった。
「お父さん、いつまでそうしているの。仕事は? 学校の支払いはどうするの?」
梨花が声を荒げても、海斗は虚ろな目で「ああ」と答えるだけだった。
生活は困窮した。見かねた親戚が援助を申し出てくれたが、海斗は頑なにそれを拒んだ。彼には、職人としての最後のプライドがあった。いや、プライドというよりは、灯に恥じない生き方をしなければならないという強迫観念に近かった。
梨花が高校生になった頃、事件が起きた。学費の支払いが滞り、このままでは退学になるという通知が届いたのだ。梨花は思い余って、海斗に懇願した。
「お父さん、お願い。一度だけでいいから、あのペンダントを売ることを考えてみて」
その瞬間、海斗の顔から血の気が引いた。彼はわなわなと震えながら、娘を睨みつけた。
「何を言うんだ! あれは…あれは、お前の母親の魂なんだぞ!」
「魂なわけないじゃない! ただの石でしょ! あの石のせいで、お父さんはおかしくなったのよ! お母さんが死んでから、一度だって私のこと、ちゃんと見てくれたことあった!?」
梨花の叫びは、海斗の心には届かなかった。彼は娘を突き飛ばすようにして、ペンダントが仕舞ってある引き出しに鍵をかけた。その日を境に、父と娘の間の溝は、決して埋まることのないものになった。
梨花は、親戚の叔母を頼り、なんとか高校を卒業した。そして、港町を飛び出すようにして上京し、必死で働いた。彼女は、父と、そしてあのペンダントと決別したかった。美しいもの、高価なもの、永遠を誓うようなものを、心の底から憎んでいた。
数年後、梨花は職場で一人の男性と出会い、結婚した。私の父だ。彼は誠実で優しい人だったが、芸術や宝飾品には全く興味がなかった。梨花にとっては、それが救いだった。二人の間に私が生まれ、梨花は母となった。彼女は、自分が父から与えられなかった愛情のすべてを、私に注ごうとした。
年に一度、お盆に実家に帰省するたび、梨花は老いていく父の姿を見た。海斗は相変わらず、一人きりで、あのペンダントを眺めて暮らしていた。工房は朽ち果て、彼の指は工具を握る力も失っていた。
「まだ持っていたのね、それ」
梨花が冷たく言うと、海斗は弱々しく微笑んだ。
「ああ。これだけが、お父さんの宝物だからな。お前のお母さんは、この中でまだ笑っているよ」
その言葉が、梨花の心を何度えぐったことだろう。父は最後まで、現実の娘ではなく、石の中の幻影を選んだのだ。
海斗が亡くなったのは、私が十歳の時だった。遺品を整理しに行った梨花は、彼の枕元に、あの桐の箱が置かれているのを見つけた。箱の中では、オパールのペンダントが、まるで何事もなかったかのように、静かに、しかし鮮烈な光を放っていた。
梨花はそれを持ち帰った。捨てることも、売ることもできなかった。それは、憎い父と母の象徴であり、同時に、自分の人生を縛り付けてきた呪いの塊でもあった。彼女はそれを箪笥の奥深くにしまい込み、蓋をした。自分の記憶にも、心にも。
それから二十年。母は一度もその箱を開けることはなかった。そして、私の三十歳の誕生日に、その「呪い」は、まるで役目を引き継ぐかのように、私の手に渡されたのだった。
第三章:刻印の謎
ペンダントを持ち帰ってからというもの、私の日常は少しずつ変化し始めた。デザイナーとして働く私は、スランプに陥っていた。画面上のピクセルと向き合う日々に、創造性の源が枯渇していくのを感じていた。そんな時、ふとデスクの隅に置いた桐の箱に目がいく。
箱を開け、ペンダントを手に取る。8.39gの重みが、手のひらに確かな現実感を与える。そして、オパールの中に広がる無限の色彩。それは、コンピュータのモニターが作り出すどんな色よりも深く、複雑で、魂を揺さぶる力を持っていた。
私は、このペンダントについて、もっと知りたいと思うようになった。母が語らなかった、祖父と祖母の物語の真実を。母にとっては呪いの象徴だったこの石が、私には何か別のメッセージを伝えようとしている気がしてならなかった。
手がかりは、裏に刻まれた「F1804」という刻印だけだ。私は週末、図書館に通い、古い宝飾品に関する資料を漁った。有名なブランドの刻印ではない。個人の職人が使うホールマークの一種だろうか。しかし、それにしては謎めいている。
インターネットで検索しても、何もヒットしない。私は途方に暮れた。そんな時、ふと、母が昔「お父さんの工房は、もう物置になっている」と話していたのを思い出した。もしかしたら、あそこに何か手がかりが残っているかもしれない。
私は意を決して、実家に電話をかけた。
「お母さん、今度の週末、帰ってもいい? ちょっと、おじいちゃんの工房を見てみたくて」
電話の向こうで、母が息を呑むのが分かった。
「あんな、埃だらけの場所を…? 何のために」
「ううん、なんとなく。デザインのヒントでもないかなって」
私は本当の目的を隠した。母を刺激したくなかったからだ。週末、私は何年ぶりかで、実家の裏手にある小さな離れ、かつての祖父の工房の前に立った。錆びついた引き戸を開けると、カビと金属と、そして歳月の匂いが混じり合った、濃密な空気が流れ出してきた。
中は、時間が止まったままだった。作業台には使い込まれた工具が並び、壁には変色したデザイン画が数枚貼られている。そのほとんどは、指輪やブローチの、実用的なデザインのものだった。しかし、一枚だけ、明らかに異質なスケッチが私の目に飛び込んできた。
それは、あのオパールのペンダントのデザイン画だった。
黄ばんだ紙の上には、鉛筆で精密な線が引かれていた。
『美しい大粒オパール 23.1 × 9.9 mm』
『最高級18金無垢フレーム サイズ 42.7 × 24.7 mm』
『総重量(目標)8.40g』
祖父の几帳面な文字で、あのペンダントの仕様が寸分違わず記されていた。そして、その横には、走り書きのようなメモがあった。
『灯の心。彼女の喜び、悲しみ、そのすべてをこの石に込める。炎の赤、涙の青、希望の緑。寄せる波のようなフレームは、我々の人生そのもの。永遠に彼女を守る、光の鎧となれ』
私は息を呑んだ。これは、呪いなどではない。これは、祖父が祖母に捧げた、壮大な愛の詩そのものではないか。私はスケッチから目を離し、もう一度工房の中を見渡した。作業台の隅に、鍵のかかった小さな木箱があることに気づいた。埃を払い、ダメ元で鍵を引いてみると、あっさりと開いた。中には、一冊の古い日記帳が入っていた。
祖父の日記だった。私は震える手でページをめくった。
そこには、灯と出会った日の喜び、彼女の病弱さを憂う心、そして、あのオパールを手に入れた時の興奮が、朴訥ながらも熱のこもった言葉で綴られていた。
『…この石は生きている。まるで灯の魂が宿ったかのようだ。これを磨き、最高の形で彼女に贈ることこそ、俺の天命だ…』
そして、ペンダントが完成した日の記述を見つけた。
『…ついに完成した。重量8.39g。目標より0.01g軽いが、それがまた愛おしい。裏には、我々の誓いを刻んだ。「F1804」。Forever 18金 April。灯は、意味を教えると、子供のようにはしゃいで喜んでくれた。俺はこの誓いを、生涯をかけて守り抜く…』
涙が、古いインクの文字の上に落ちて、滲んだ。母が憎んだ父の姿は、ここにはなかった。そこにあったのは、ただひたすらに、一人の女性を愛し、その愛を形にすることでしか表現できなかった、不器用な男の純粋な魂だった。
日記を読み進めるうちに、私は衝撃的な一文に行き当たった。灯が亡くなった後のページだ。
『…灯がいなくなった。俺の世界から光が消えた。梨花が、このペンダントを売れと言う。あの子には、これがただの石に見えるらしい。違う。これは、灯の心そのものなのだ。これを手放すことは、灯を二度殺すことだ。そして、梨花…あの子の中にいる、小さな灯まで失ってしまうことになる。俺は、この石を、そして梨花を、命に代えても守らなければならない。だが、どうすればいいのか分からない。言葉が見つからない。俺にできるのは、この石を磨き、灯の笑顔を思い出すことだけだ…』
そうか。祖父は、母を愛していなかったわけじゃない。むしろ、母の中に祖母の面影を見て、その母娘を、自分と祖母の愛の結晶であるペンダントを、不器用なやり方で守ろうとしていただけなのだ。しかし、その想いは、あまりにも一方的で、独りよがりで、幼い母には届かなかった。すれ違ってしまった想い。ボタンの掛け違いが、二人の間に五十年の断絶を生んでしまったのだ。
終章:灯の心
私は日記帳とデザイン画を抱え、母屋に戻った。リビングでは、母が不安そうな顔で私を待っていた。
「結衣、何かあったの?」
「お母さん、これ…」
私は母の前に、祖父の日記とスケッチを広げた。母は怪訝な顔でそれに目を落としたが、やがて、そこに書かれた文字を追ううちに、その表情が凍り付いていくのが分かった。彼女の肩が、小刻みに震え始めた。
「嘘…」
母の唇から、か細い声が漏れた。
「お父さんが…こんなこと…」
私は、自分の首にかけていたペンダントをそっと外した。そして、母の手のひらに、それを乗せた。
「お母さん。これは呪いなんかじゃない。おじいちゃんからおばあちゃんへの、そして、お母さんへの、不器用で、どうしようもないくらい大きな愛情の塊だよ」
母は、手のひらの上のペンダントを見つめた。オパールは、リビングの穏やかな光を受けて、今まで見たこともないような、優しく、暖かな色を放っていた。それはまるで、長い間の誤解が解け、安堵しているかのようだった。
母の目から、大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ち、ペンダントの上で弾けた。
「お父さん…ごめんなさい…。私、何も分かっていなかった…。ずっと、あなたのことを憎んで…」
母は、子供のように泣きじゃくった。私は、そんな母の背中を、ただ黙ってさすり続けた。五十年の時を経て、止まっていた家族の時間が、ようやく動き出した瞬間だった。
その日から、母は変わった。ペンダントを見る目が、明らかに優しくなった。時々それを手に取り、愛おしそうに眺めている。
「この重みがね、今は、お父さんの手の温かさみたいに感じるのよ。8.39gの、愛の重みね」
そう言って笑う母の顔は、少女のように晴れやかだった。
私の三十歳の誕生日の日。母は、もう一度、私にペンダントを差し出した。
「結衣。これは、やっぱりあなたが持っていて。でも、今度は意味が違う。これは、海斗と灯の、そして梨花の、愛の証。あなたに、この愛を繋いでいってほしいの」
私は、静かに頷き、それを受け取った。ペンダントを首にかける。ひんやりとした金属の感触と、確かな重み。しかし、もうそれは、私を縛るものではなかった。それは、私へと繋がれてきた、三世代にわたる愛の物語の重さだった。
オパールに目をやると、石の奥底で、赤、青、緑の光が、まるで祝福するように、力強く、そして優しく輝いていた。それは、祖父が名付けた通り、まさしく「灯の心」そのものだった。私の胸で、新しい物語を紡ぎ始めるのを、静かに待っているかのようだった。
私は、このペンダントに込められた想いを、決して忘れないだろう。そしていつか、この物語を、次の世代に語り継いでいくのだ。この美しい大粒オパールが放つ、永遠の輝きと共に。

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