『Illumination』で、アース・ウィンド&ファイアーはヒップホップの戦略を取り入れ、挑戦し、押韻とビートを今でもなめらかなハーモニーと太陽の温かさのある霊妙なソウルとを融合させた。他のバンドならば成功するはずもなかったが、アース・ウィンド&ファイアーはジャンルの融合にかけては常に洗練された腕を見せる達人たちだった。名声はフロントマンのフィリップ・ベイリーとモーリス・ホワイト、そして残りのギャングたちのもの。35年の歴史をもち、グラミー賞に8回も輝き、多くのフォロワーを生み、文字通りサンプラーに借用されるようなバンドは他にあるだろうか。他のベテランたちが若手に参加させ――この場合はビッグ・ボイ、ウィル・アイ・アム、ケリー・ローランドなど――、自分たちが限りなく現代的で、これぞクールだとアルバム全体で主張するばかりにするところを、アース・ウィンド&ファイアーは彼らのベーシックな素晴らしさをヒップホップなブギーがめくるめく中に維持し続けることができる。「The One」と、白熱する大作「This Is How I Feel」、ラファエル・サディークのなめらかな「Show Me the Way」を聞いてほしい。2005年にとてつもない新譜を送り出したロックンロールの殿堂はローリング・ストーンズだけではない。
曲目リスト
1. Lovely People 2. Pure Gold 3. A Talking Voice Interlude 4. Love's Dance 5. Show Me The Way 6. This Is How I Feel 7. Work It Out 8. Pass You By 9. The One 10. Elevated 11. Liberation 12. To You 13. Love Together Bonus Track 14. The Way You Move Bonus Track