『KXシリーズ』には、アルペジエーターを搭載しており、さまざまな楽器のフレーズを342種類内蔵しています。楽器の種類とスタイルを選択して鍵盤を抑えるだけで、さまざまなスタイルの演奏・MIDI入力が可能です。
例えばギタリストの方がバンド用のデモを制作したい、という場合、ギター以外のパートをアルペジエーターで制作し、ギターパートのみギターで録音する、といったスタイルでの制作が可能です。
あるいはご自身のホームページで流す簡単なBGMを制作したり、楽器のアドリブ練習に使用する演奏データを作ったり、といったことも、フレーズを選択しながら指1本で作ることができます。
特にドラムパターンについては、2オクターブ間に4種類の異なるフレーズを配置しており、例えば基本パターン、展開パターン、盛り上がった展開パターン、フィルインといったように、各パターンに合ったセットがあらかじめ4種類用意されています。
これらをリアルタイムに鍵盤で切り替えながらMIDI入力ができますので、フィルインやライド入りのセクションのたびにアルペジエーターを切り替えてその都度入力する、といった作業をする必要もなく、スムーズに MIDIの入力ができます。
アルペジエーターのテンポについては、初期設定ではUSBでコンピュータに接続すると外部からのテンポ情報に追従する設定になっています。Cubaseをお使いの場合は自動的にCubase上で指定したテンポに設定されるようになっていますので、Cubase上でプロジェクトのテンポを設定すれば、その設定がそのままKXシリーズのアルペジエーターに反映されます。さらに、コンピュータへの接続を外すと自動的に内部のテンポ設定に切り替わりますので、KX 本体の設定を変更することなくコンピュータとの使用、スタンドアローンでの使用が可能です。
さらに、アルペジエーターのエディット画面では、ベーシックなパターンから展開させたフレーズにエディットすることができます。このバリエーションは6種類用意されており、下記のような法則で演奏します。
Orig ......あらかじめプログラムされたアルペジオを再生します。
Up .........上昇音型のアルペジオを再生します。
Down....下降音型のアルペジオを再生します。
Alt1 ......アルペジオの上昇(Up) と下降(Down) を繰り返します。折り返しの音( 最高音と最低音) は、1 回だけ鳴ります。たとえば、ド→ミ→ソ→ミ→ド→ミ→ソ→ミ... と鳴ります。
Alt2 ......アルペジオの上昇(Up) と下降(Down) を繰り返します。折り返しの音( 最高音と最低音) は、2 回鳴らします。たとえば、ド→ミ→ソ→ソ→ミ→ド→ド→ミ→ソ→ソ→ミ... と鳴ります。
Rnd .......ランダムに分散します。
これらを活用することで、基本の342種類からさらに多くのフレーズが生成されますので、組み合わせの可能性は無限です。仮にご自身がギタリストだったら、ギター以外のフレーズはKXでMIDIで制作し、ギターはご自身の演奏で録音する、といった使い方ができますので、バンドのデモや楽曲のスケッチなどの際に、MIDIの打ち込みに時間をかけずに楽曲を作ることができます。
また、ホームページのBGMや、ちょっとした効果音のようなMIDIデータも、このアルペジオ機能を利用して簡単に制作することができます。
-----------
USBキーボードスタジオ『KX49』は、「創造力を邪魔せずに、さくっとMIDIで曲作りをサポート」をコンセプトに開発されたコントロールキーボードです。
ソフトウェアとの充実した連携機能をベースに、典型的な楽曲作りの流れに沿ったスムーズな音楽制作環境をUSBケーブル1本で実現します。
また、ドラム、ギター、ベース、キーボードなどの豊富な音楽フレーズを内蔵し、従来非常に手間の掛かるMIDIデータの打ち込み作業を強力にサポート。
指1本で曲作りを楽しむことが可能です。もちろん、「鍵盤のヤマハ」が培ってきた鍵盤作りのノウハウを活かし、タッチの感覚を重視したチューニングを行うことで、演奏者が気持ちよく演奏しながら制作ができるコントロールキーボードです。