プッチーニ 歌劇「ラ・ボエーム」
アルベルト・エレーデ 指揮
ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団
ローマ・サンタ・チェチーリア音楽院合唱団
ラ・ボエーム 29歳テバルディ、プランデッリ,が歌い エレーデが指揮した
1951年英デッカ最初期のLP録音
(1951年7月7月 ローマ 録音
ミミ:レナータ・テバルディ(S)
ロドルフォ:ジャチント・プランデッリ(T)
マルチェッロ:ジョヴァンニ・インギレッリ(Br)
ムゼッタ:ヒルデ・ギューデン(S)
ショナール:フェルナンド・コレーナ(Br)
コルリーネ:ラファエル・アリエ(B)
パルピニョール:ピエロ・デ・パルマ(T)
ブノア/アルチンドロ:メルキオーレ・ルイーゼ(B)
軍曹:イルデブランド・サンタフェ(B)、他
①「29歳のデバルディ、うら若き美声のミミ」デバルディが「天使の声」と呼ばれ人気を高めつつあった時期の貴重な歌声です。古い録音ですから、いかにデッカでもオーケストラの音は貧弱ですが声楽部はよく聴こえてその美声の歌が堪能できます。ロドルフォのプランデッリも素晴らしく第1幕のフィナーレではミミがかすむ程です。ミミとロドルフォ以外では、ムゼッタをウィーン生まれギューデンが歌っているのが注目です。彼女もこの時点で三十代前半で、テバルディともどもまだ30代の年齢だったわけです。おまけにロドルフォ役のプランデッリも37歳で、主な役を若い歌手が歌っているのが印象的です
なお、テバルディはこの後ラボエームを1959年にステレオで英デッカに録音します、これが世に知れているテバルディのラボエームです
②当時英デッカは優れた録音技術,LP作成技術で業界に乗り出していた時期でこのらぼーえむ盤はその先端を行ったレコードで
其のうちの最も古いレコードでその意味でもコレクションとしての価値が十分です
③70年以上前のものですから①、箱上部に破損があります ②LP自体は当時の物としてそれなりの使用跡があり、多少のこすれ、があります③再生ノイズは当時の物として標準程度です
④30000円で出品しますが、出品者としてこの価値は十分と考えます、落札後もこの金額でのご返還に応じます。
(2025年 4月 17日 14時 38分 追加)付記 第二次世界大戦は1945年に終了しますが、ヨーロッパの敗戦国イタリア(ムッソリーニの国)とドイツ(ヒットラーの国)
いずれも音楽大国のクラシック音楽復興は非常に遅れます。イタリアはオペラの国ミラノをさておいて首都ローマにオペラ劇場を作
りそこで、なんとフルトヴェングラーを招聘なんとワーグナー全4夜をイタリアに1951年に復活公演します、このラボエームもその時の
オケのメンバーが参加しています、一方のドイツでは肝心のバイロイト祝祭劇場がなんと米軍将校夫妻のダンス会場(木製でダンスに良かった)にされていたのがようやく返還され、この年から青年指揮者カラヤンも参加して指環全4夜公演が復活します、その幕開けにフルトヴェングラーが指揮したのがあの有名なバイロイト第九です、
とにかくこのレコードのラボエーム録音がローマで行われた1951年はヨーロッパの音楽大国イタリア、ドイツにとってはテンションが一段と上がった記念すべき復興の年だったわけです