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エンブリオーネ　　
ガラス彫刻
1972年

アーティスト
リヴィオ・セグソ


高さ30×幅15×奥行き15cm

「エンブリオーネ」ガラス彫刻、リヴィオ・セグソ作、1972年
透明な「corroso」（酸エッチング）クリスタルの彫刻、グレーのガラス台座、1972年。台座の下に「Livio Seguso」のラベルがあります。1930年、ムラーノ島の名門ヴェネツィアン・ガラス一家に生まれ（Seguso工房は1397年創業）、リヴィオ・セグソは幼少よりこの分野で活動を始め、最初は学生として、後に偉大なガラス職人アルフレド・バルビーニに師事しました。1959年、サルヴィアーティ社の親方に就任するまで、バルビーニに師事しました。その後、ルチアーノ・ガスパリの作品を巧みに表現する人物となりました。1969年、リヴィオ・セグソは自身のガラス工房を開き、実業家として、そして彫刻家として活躍しました。彼はガラスに大理石、花崗岩、木材を組み合わせ、より抽象的なガラスの造形を通して、優美な視覚効果を生み出しています。 1981年、ヴェネツィアのカ・ペーザロ美術館で回顧展が開催されました。この展覧会は一般の人々やメディアから高い評価を受け、ガラスアーティストとしての彼の認知度は国際的に高まりました。1990年、リヴィオ・セグソは事業を売却しましたが、ガラス彫刻家としての活動は続けました。また、キャンバスにコラージュやアクリル画も制作しています。2003年以降、ワシントン州スタンウッドキャンパスにある国際的なガラスアートの教育と実験センターであるピルチャック・ガラス・スクールに何度か招かれ、滞在制作を行っています。回顧展「リヴィオ・セグソ。ガラスの時代における原理」は、2020年10月15日から2021年4月12日まで、ムラーノガラス美術館で開催され、堂々たる出版物が出版されました。本日ご紹介する作品は、そこで透明バージョンで展示されています。作品は2008年に台北（台湾）の国立歴史博物館、2014年に日本の箱根ガラスの森美術館など、主要な国際美術館に多数展示・収蔵されています。1970年代、リヴィオ・セグソの造形的反射は、人体構造の分析に重要な位置を占めるようになり、その後、胚胎的あるいは生物学的形態へと発展し、生命の根源的な側面を解釈しようとする抽象的な連作へと発展していきました。より流動的で丸みを帯びたフォルムは、普遍的な調和と生命力を昇華させたかのようです。アルトゥーロ・マルティーニ、ヘンリー・ムーア、コンスタンティン・ブランクーシ、ハンス・アルプといった近代彫刻の巨匠たちの影響が見て取れます。1972年（ヴェネツィア・ビエンナーレに初めて個人参加した年）以降、セグソは彫刻制作における火の力の重要性をより深く認識するようになりました。彼はそれを作品制作における根本的な価値としています。彼は高温のガラス塊を、重量と熱の合理的なバランスの上に置き、それを支える鉄の棒を多様に動かすことで、ガラスを素材自体に内在すると彼が既に想像していた形へと変化させ、常に自らの創造的理想を追求し続けました。熱のみを技術的手段とすることで、これらの形状はより自律的で自然な生命を吹き込まれ、光と形状の関係をより深く考慮するようになります。70年代には、色彩の誘惑は、伝統への言及と同様に、彼の創作世界から完全に姿を消しました。その形状は、絶対的な純粋さと空間のダイナミズムへの欲求に突き動かされ、素材とそれが生み出す光の光学的価値のみに頼る、透明性においてますます本質的なものへと昇華しました。


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