モンブランのフラッグシップ149。そしてこの「モンブラン」のスレッドを見ている人にとっては、見慣れたその形。
でも、149に詳しい人、数多くの149を見てきた人ほど、出品致しますこの149を見て「えっ？！」と驚かれたに違いありません。　そう、149のニブでこのゴールドのモノ・トーンのニブを見たことがある人は居ないのでは無いでしょうか。

1970年代、モンブラン社内で「149の廉価版を作ろう」という企画が持ち上がりました。
その仕様について幾つかのアイディアが出た中で、ニブのロジウム装飾をやめてモノ・トーンにする、という意見が出て早速やってみた、結果がこの149なのです。なにしろ、このアイディアは新しい設備投資が要らないばかりではなく、ロジウム・メッキの工程が省けて生産効率も上がるという利点が有りました。
が、結局「149の廉価版」という企画自体が無くなり（最高峰の万年筆に廉価版は似つかわしく無いという理由で）、149のボディに実験的にロジウム・メッキを施す前のニブを組み込んだ1本が残ったのです。

モンブランはブランド・イメージを守る事に、非常に熱心な会社です。
やれキャップ・リングが細・太・細の3本になっている、やれニブ表面の装飾線が似ている、等で世界中の万年筆メーカーにクレームを付け、改善されなければ法的手段に出る、という事をやって来ました。
それは会社内部でも同様で、モンブランのプロト・タイプやエクスペリメンタル・モデルが社外に出ることは殆ど有りません（皆無ではない）。
ただ、この149は新しいモデルでも無いしましてやプロト・タイプでも無く、既存のボディにひと工程省いたニブを組み込んだ、という軽い気持ちがあったのか、社外に持ち出されてしまったという訳です。

しかしモノ・トーンのニブが付いた149、「安っぽい」と言うより「渋い」と言うのが私の感想です。

ニブ：14KのF
インク：ピストン・フィラー
全長：146.1mm
胴軸： 14.7mm

本体のみの出品
見たり触ったりして判るような傷等は有りません。

最後の写真は、ピストン基部はレジン製、クリップの先端はおにぎり型、という点を写しました。

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レターパックプラス（600円 / 追跡可能・対面手渡しで配達・事故時補償無し）にてお送り致します。