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身延山11世 行学院日朝上人の曼荼羅御本尊です。印刷ではなく手で紙に書かれたものです。大阿闍梨 日朝上人は12世日意上人と13世日伝上人と共に『身延山中興の三師』と云われ、その重き責にあること実に40年の長きに渡りました。正に今日の日蓮宗と身延山の礎を築いた人です。
日朝上人は幼少期より神童といわれ頭脳明晰にして行動の人であり、その立派な風貌から祖師日蓮の生まれ変わりと云われたそうです。しかし晩年は長年患っていた眼病が悪化し視力は殆ど見えなかったと伝えられています。身延守灯を辞したのち隠棲した東谷にある覚林坊では今でも日朝水と呼ばれる目薬が売られています。
掛軸の総丈は71㎝です。横幅は21㎝で軸幅は23.5㎝となります。本紙は縦が30㎝で横が13㎝です。掛軸は表装本紙とも多少の痛みはありますが、文明八年丙申（1476）正月十三日授与の曼荼羅御本尊ですから、今から約550年前となりますので書かれた時代を考慮しましても状態は良いと思います。しかしあくまでも古美術ですので汚れなどをお気になされる方はご遠慮ください。私のお宝ですが終活と断捨離を兼ねて有効利用すべくに出品いたします。
この日朝上人の御本尊は、かの源氏の御大将である源頼朝が平家打倒を目指し源氏再興の旗揚げをした時に加勢するため駆けつけた、今でもその名を歴史に残す東海地方の豪族の末裔から私の父が譲り受けた物です。今は亡き私の知り合いだった古美術商が日朝上人の曼荼羅を旧家から手に入れ、その余りの字下手を贋物と疑い参考にわが家の曼荼羅を見せてくれと言われ見せたところ、「ああ、本物だ！」と納得したという、そんな笑い話があります。
いずれにせよ写真が全てです。ご趣味が合い、お気に召されたかたは、写真をよくご覧になられ自らの判断で落札なされますよう、お願いいたします。
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