【製品について】
イギリスRichard Allan社のRadio Speaker 。8インチのアルニコ・シングルコーン・フルレンジが搭載されています。1950年代の製品。モノラル用、1本での出品です。 搭載のユニットについては、購入元のお話では、おそらくRichard Allan社のオリジナルではなく、OEM品。ガスケットやセンター・キャップの形状や材質、マグネット・カバーの形状からして、Goodmans社製 だろうとのことでした。
キャビネットとは、いかにもこの時代のものらしく、インテリアとしても優れた工芸品的な作りになっています。材質もムク材が使われています。構造的には後面開放。背圧を高めるためか、ユニットの背面にはフェルトカバーが掛けられています。(このカバーは元々あったものかは不明です。当方では、画像6にあるような状態でカバーを巻き上げた形で使用しておりました。ここらあたりは音質の好みでということになるでしょう。)
音質的には、1950年代後半のステレオ化のためのExtension Speakerと異なり、最初からモノラル用として使用することを前提としたシステムらしく、響きの豊かなシステムとして仕上げられています。基本的に、味わい深いアナログ・サウンドで、穏やかで品位の高いイングランド・トーンの源流といえるような響きです。中域の密度を充実させることに力が注がれているようで、8インチのシングルコーン・フルレンジですので高域はそれほど伸びてはいないと思いますが、低域がゆったりと下降した音作りのため、それほど不足感は感じられません。
現代のスピーカーと較べれば、レンジ幅も狭いでしょうし、大きな入力も入りませんが、音楽性豊かな高い品位の再生音は、長時間、ゆったりと音楽に浸ることができる、まさに古き良き時代のイギリスを体現したスピーカーだといえると思います。
キャビネットのおよその大きさは、横幅27.5cm、高さ29.5cm、奥行き18cmになります。
【商品の状態について】
〇 使用に伴う傷は幾つかありますが、70年近い歴史を考えると、状態はまずまずだと思います。
〇 ケーブルは直出しで、使い勝手が悪かったため、バナナ・プラグも使える新しいターミナルを、当方で取り付けてあります。
〇 フロント・グリルは、前面に英国らしい金色のメッシュ・タイプ、その後ろに茶系のクロスと、二重張りになっています。
〇 他の機器の上に置いて使用するため、底面にはフェルトの丸脚を取り付けてあります。
<ユニットについて>
〇 キャビネットに納められたままだったようで、画像にもありますように、特にこれといった傷みは見られません。 ○ 公称インピーダンスはDCRからして3Ω。4Ωの扱いでよいと思います。
【その他】
発送はヤマト宅急便、1ヶ口。送料着払いでお願いします。(即決価格で落札いただいた場合は、送料は当方で負担させていただきます。) ジャンク品としての出品ではありませんので、輸送中の何らかのトラブルで、製品としての機能に問題があったり、状態が説明と著しく異なったりした場合、2週間以内に、その旨ご連絡いただければ、返品は受け付けます。
なお、同時に、趣味の音響製品を何点か出品しておりますので、よろしかったら、そちらもご覧ください。