そしてそれは2020年の履歴です。今日2024/09/20現在で出品者も皆無です。

とにかくとにかく、この年度のこのコインはヤフオクには登場してきません。

出品されてくるだけでも結構結構レアです。

まぁ、NGCの鑑定サイトを見ていただけるとすぐに分かるのですが、

BE1611年のチベット1.5スラングは数字の付いた鑑定個体を全て総合しても40枚しかありません。

このAU55も同鑑定5枚のみです。

「いやぁでもMSグレードが欲しいよ」と思われたそこのあなた。。。

MSグレードは全合計で12枚です。

恐らく入手はほぼ無理です。

見つかったとしてもかなりの高値になります。

二桁万円確定案件です。

年代をズラしても厳しいと思います。

3スラングだとそこそこの数が鑑定されていますが、1.5スラングは他年度もとにかく本当に少ないです。

ちょっと3スラングばかりに世界が気を取られていましたよね。

1.5スラングとは言え、この年の個体は直径30mmあります。

重さも11.30gと十分な手応えです。

この年の個体を中心に存在は非常に少ないのですが1.5スラングなのに3スラングとほぼ同等のサイズ感になっている年度の個体です。

まさに特年中の特別個体と言っても良いかと思います。

ここまででピンときた方は入札ボタン押して何も問題ない＝損をしない個体だと思います。


歴史的に見てもチベットは中国からの迫害を受けてからは独自のコインを発行していません。

チベット独自の硬貨を発行していませんし、使用することもできません。

故に鑑定で数字が付くほどの個体は裸コインでも存在しないレベルです。

綺麗そうな裸コインを入手して鑑定にチャレンジしたお客様を知っていますが、見事に「Details」として返却されました。

ホントこのコインに関しては数字がなかなか付きません。それが事実です。

また偽物も多めに存在します（1.5よりも3スラングの方が偽物は多いです。しかもかなり）。

なので「Cannot be appraised」の書類とともに返却された方もいらっしゃいます。

鑑定してくれさえもしない個体が山ほど存在しているのがチベットの雪山獅子です。

この部分だけでも希少性がわかるかとお見ます。

まぁ歴史上仕方がないですよね。

今や中国自治区のチベットです。
かなりの迫害を受けていると言うニュースばかり入ってきます。

そんな国（地域）にどんなにこのコインが残っていても、大して大切な扱いは受けていないはずです。

このコインに価値があるのを知らない人達が大多数なはずです。

そんな人たちにかなり雑な扱いを受けた個体をどんなに見つけてきても、
そりゃぁ・・・ねぇ・・・「Details」ですよ。

悲しいけれどそれがこのコインを取り巻く現実です。

逆に言い換えるとそんな背景があるから高値上昇傾向になっています。

ちなみにDetailsでよければ「探してこい」と言われれば探してきます。

Detailesならばほどほど見つかります。しつこいですが数字付き鑑定品を見つけるのは困難を極めます。

余談ですが「チベットの雪山獅子の銀貨」は私も大好きなデザインのコインです。
3スラングは当然、1.5スラングの高鑑定個体をいくつか私物として所有しています。

（それを売ってくれとは言わないで下さい(^^;; 手放したくない貴重なコインなので(^^;;）


雪山獅子はチベットの宗教的な象徴であり、悪霊を払い、神聖な儀式を守護する存在として崇拝されています。
その事実だけでも私には価値を感じてしまうんですよね。


ちなみに、この図柄の雪山はカイラス山です。
チベットの中でも最も奥地に位置するカイラス山です。

地図で確認してみてください。ほぼインドとの国境あたりにある山です。

インドのヨガ仙人が修行をするような山々に囲まれています。

なので、チベット仏教徒は元より、ボン教徒、ヒンドゥー教徒、ジャイナ教徒が一度は巡礼することを祈願する聖なる山です。 


標高6,656mと富士山より3,000m以上も高いのこの聖山を、
チベットの人々は畏敬の念を込めて「カン・リンポチェ（尊い雪山）」と呼びます。

そんなカイラス山は聖地であるが故に登山許可が降りません。

11世紀に仏教修行者のミラレバという人が登頂されたという伝説はありますが、これはあくまで伝説です。
正式な記録ではまだ誰1人としてカイラス山に登頂した人はいません。
（11世紀に6,000mの山に登頂するテクノロジーは無いと断定できますから絶対に無理です）


それほどまでに聖地として崇められている山です。
それほどまでに聖地として守られ続けてきた場所です。
「地球上最後の聖山」と呼ぶ人もいるほどです。

そんな聖なる雪山が背景に彫り込まれています。

そしてその前面に「獅子」です。
「吉祥のシンボル」であり「駆邪と幸福の象徴」でもある「獅子」です。

皆様もご存知かと思いますが、日本では神社などにある「狛犬」はこの「獅子」が発祥です。容姿がほぼ一緒ですね。

もう神々しさの塊のような図柄ですね。
と同時に、中国の奥地にある遠きチベットですが、最終的に日本に繋がっている事実に親近感も湧いてきてしまいます。



この図柄は日本でも良く取引されている「3スラングの雪山獅子」とほぼ同じです。パッと見で違いがわからない人もいらっしゃいます。

前述の通りですが、この年度近辺だけが1.5スラングなのに3スラングと同等のサイズ感になっています。
たまに出てくる小さな1.5スラングとは全くの別物と考えないといけない個体です。


中央の獅子と、背景のカイラス山が織りなす東洋的な芸術作品と言って良いでしょう。

芸術性において十分です。

希少性において十分です。
コインの値上がりにとても関与してくる宗教的な部分も十二分に持っています←これがあると出口戦略で世界市場が狙えます。

そう言えば、この獅子の柄って、、、

日本だと着物だとか、アメリカだとアロハシャツなどで頻繁に使われていますね。

東洋の産んだ歴史的な芸術かつ希少なコイン。

タップリと楽しめる個体だと思います。

ではでは、本日も沢山のご入札を心よりお待ちしております。