
●商品名:ネオ・メータム(NEO-METAMU)
●製造元:共栄製薬株式会社(KYOEI SEIYAKU K.K. JAPAN)
●年代:昭和30年代頃
●内容:外箱(中身なし)
●サイズ:約6cm角
●状態:経年によるスレ・ヤケ・テープ跡あり(自然な経年変化)
●発送方法:ゆうパケットプラス(またはゆうパケットポスト)
※防水・補強梱包で丁寧に発送いたします。
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富山県の共栄製薬が昭和30年代頃に製造した外用薬「ネオ・メータム」の外箱です。
看護婦のイラスト、深い緑色の背景、赤いカタカナ文字、
そして朱色の封帯が印象的な構成になっています。
この看護婦さん、当時の感覚では20代前半くらい。
もし今もご存命なら、90歳前後のおばあちゃん。
「昔は薬の箱の顔やったんやで」と
ちゃぶ台でお茶をすすりながら笑ってそうな、そんな親しみある表情です。
【デザイン構成】
全体を包む緑色は、戦後の「清潔」や「安心」の象徴として多用された色。
緑は医療・自然・生命の再生を意味し、
そこに赤い文字が加わることで“効きそう感”と“情熱”を同時に伝えています。
円形の枠の中で微笑む女性像は、当時の医療広告で多く使われた構図。
整ったレタリングのローマ字「NEO-METAMU」は、
日本が欧米の印刷文化を吸収しようとしていた時代背景を反映しています。
また、封印のように貼られた朱色の帯は、
日本特有の「責任と誠実」を示す意匠。
薬の効果だけでなく、“信頼を封じる”という文化的な意味を持っています。
この朱の色味は、まさに日本の印刷美の象徴でもあります。
【社会的背景】
1950年代の日本では、家庭での医療が“祈り”と“科学”の中間にありました。
看護婦の姿は“母性”と“近代”をつなぐ象徴として描かれ、
この箱もまた「家庭に寄り添う近代医療」を体現しています。
【アート性・資料性】
印刷は平版による手作業的な多色刷りで、
緑と赤の組み合わせが独特の深みを出しています。
紙の質感やインクの沈み方、ローマ字とカタカナの混在など、
どれも“手仕事と工業化のあいだ”にあった日本らしい美しさです。
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【用途・保存】
昭和期のデザイン資料、文化展示、アート素材、
またはインテリア装飾としても活用できます。
中身はなく、観賞・資料用として安心して保管いただけます。
【発送について】
防水・補強梱包を行い、ゆうパケットプラスまたはゆうパケットポストで発送します。
【キーワード】
昭和レトロ / 戦後デザイン / 共栄製薬 / 富山の薬 / ネオ・メータム / 看護婦イラスト / 医療文化 / パッケージアート / 社会的デザイン / 日本の印刷文化 / レトロ広告 / ヴィンテージパッケージ