●内容:
『ことばの錬金術師 泉鏡花』
著者:村松定孝 昭和48年(1973年)初版発行 社会思想社現代教養文庫
私が一人の鏡花愛好者として鏡花文学鑑賞の悦びを告白する言葉のはしばし
には、私の過去があり未生以前より私が背負わされてきた伝統的風雅の性が
作用しているはずである。従って鏡花文学と私との対決は、とりもなおさず鏡花
その人を洞察せんとする私の執念によるのであるが、同時にそれは私自身の
思考の限界を露呈することに他ならない。
これを審判し、その評価の是非を与えるところに読者の立場があるものと私は
考える。(「著者あとがき」より)
『草迷宮』
著者:泉鏡花 1993年19刷発行 岩波文庫
幼な子の昔、亡き母が唄ってくれた手毬唄。耳底に残るあの懐かしい唄がもう
一度聞きたい。母への憧憬を胸に唄を捜し求めて彷徨する青年がたどりついた
のは、妖怪に護られた美女の棲む荒屋敷だった。毬つき唄を主軸に、語りの
時間・空間が重層して、鏡花ならではの物語の迷宮世界が顕現する。
『鏡花短篇集』
著者:泉鏡花 編者:川村二郎 1987年初版発行 岩波文庫
現実界を超え、非在と実在が交錯しあう幻視の空間を現出させる鏡花の文学。
その文章にひそむ魔力は、短篇においてこそ、凝集したきらめきを放ってあざ
やかに顕現する。そうした作品群から、定評ある『竜潭譚』『国貞えがく』を
はじめ、絶品というべき『二、三羽-十二、三羽』など9篇を選び収める。
●サイズ:文庫(厚さ1.3センチ)
●状態:『ことばの錬金術師 泉鏡花』赤鉛筆で線引き多数、カバー端やや擦れ、ページ日焼け
●重量:425g
●送料:無料(ネコポス)
※通常、ご入金後3日以内に商品を発送いたします。遅れる場合はご連絡いたします。
※ 出品している商品は中古品です。ご検討の上、ご入札をお願いいたします。
BD0709