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『非売品 昭和レトロ 戦前 Xマス物語 今井よね編 20枚』
○状態・人物像
現在の平絵形式の紙芝居は、1930年、東京の下町に街頭紙芝居として誕生した。
1923年の関 東大震災、その後の世界経済恐慌を背景に生じた数多くの失業者の
子ども相手の日銭稼ぎの商売 として街頭紙芝居は広がっていった。
大衆娯楽として子どもたちに大人気となる一方で、残忍な ものや猟奇にすぎるものなど、
児童に悪影響を及ぼす作品に対し紙芝居業界への自粛呼びかけが 警視庁から出され、
1938年には紙芝居の検閲制も実施された。街頭紙芝居の内容の非教育性や
街角で水飴を売る不衛生などへの批判が巻き起こる中、
演じ手と子どもたちの対面交流形式が持 つ人間的な魅力を、
教育的な内容で生かそうと考える人々が現れた。
それが、今井よね(1897~1968)によるキリスト教伝道のための「福音紙芝居」(1933年)、
東大セツルメント児童部の活動から生まれた松永健哉(1907~1996)による「校外教育紙芝居」 (1934年)、
高橋五山(1888~1965)による「幼稚園紙芝居」(1935年)「仏教紙芝居」等である。
手描きの街頭紙芝居に対し、印刷・出版紙芝居としての教育紙芝居の始まりとなる。
※インターネットより抜粋