Opemaは、チェコの老舗光学メーカー「Meopta社」が、1949年に発売開始したレンジファインダーカメラ。出品は距離連動計付きの2型で、製造台数は約15000台と言われ、余り市場に出回らないカメラです(かつ稼働品は少ないようです)。
*Opemaの特徴として、
・老舗光学メーカー製作のOpema。洗練されたデザインに厚いメッキ、意外とがっしりとした造りで(ボディーだけで474g)、工作精度は良いものがあります。
・フィルムサイズは24×32mmで、ライカ判/通常の24×36mmより短め。この頃ニコン、ミノルタ等も32mm幅の製品を出しているので、当時流行ったのでしょう。
・マウントは独自のスクリューマウント(38mm径ピッチ1mm)。Lマウントより1mm小さく、またフランジバックも28.8mmではなく、27.5mm。
・裏蓋は脱着可能のため、フイルム装填はバルナックより簡単。
*注目は、レンズグルメの方にはご承知のOpema用レンズ。
・標準レンズは Belar45mmf2.8で、大体Opemaにはこれが付いています。出品のBelarはほぼ新品みたいで、真っ青なコーティングが印象的なレンズです。
・更に明るい Openar45mmf2は超レアなレンズで、eBayだと1000ドルとかの値段が付くこともあります(画像10下)。(Openarについては、「35mmフルサイズ機でもケラレは発生せず、開放でのやや緩い描写と少し絞った時の端正な描写との落差がなかなか魅力あるレンズ」とのサイト(https://www.nocto.jp/view/item/000000001535)もあります。)
今回の出品には、Belar、Openar両方のレンズが付属します。いずれも外観、光学的に良品です。
<コンディション>
1.ボディー
・外観:多少の使用跡はあるが、キズ、アタリ等無く、全体として良好(画像ご参照)。貼り革の剥げも無し。なお、ボディー横の黒ペイントの剥げが多少あり(画像5)。
・ファインダー:キズ、ゴミ、クモリ無くクリヤー。距離計動作し、二重像もくっきりしていて、無限遠も合致。75年以上前のカメラとしては非常に良好で、珍しい。
・シャッターはB、1/25〜1/500秒。各速度快調にそれぞれの速度で切れているようです(正確な計測ではありません。私の経験からです)。シャッター幕に、穴やねじれもありません(画像9)。
・巻き上げ快調、フィルムカウンター動作します。
(難点として、巻き戻し用のスプロケット解除ボタンの固定ができません。スプロケット解除は、シャッター周りのボタン(画像10上、赤丸)を下押しででき、左に回してボタンを固定するが、左に回りません。ボタンの下押し、スプロケット解除はできるので、ボタン下押しをしたまま巻き戻しノブを回して、フィルムの巻き戻しができます。試用フィルムで確認済み。)
2.レンズ:いずれもヘリコイド、絞り、沈胴はスムーズに動作します。
(1)Belar45mmf2.8:キズやアタリ等無く、ほぼ新品と言う感じです(画像ご参照)。ガラスは目視クリヤーで、目立つキズ、カビ等ありません。透過光で細かな拭きキズとチリが少しみられますが、70年以上前のレンズとして良い状態です。真っ青のコーティングが綺麗です。
(2)Openar45mmf2:使用跡は少しありますが、キズやアタリ等無く、全体として綺麗な外観です(画像7)。ガラスは目視クリヤーで、キズ、クモリ、カビ等ありません。透過光でチリがわずかにみられます。コーティングの反射は青と紫。なぜか距離基準マークにキズをつけた跡があります(画像7右上赤丸)。
難点が少しありますが、75年前のカメラとしては良好な状態で良く残ったと思います。
Opemaの稼働ボディー、貴重なレンズ2本。お手に取ってみませんか。
これも貴重なオリジナルのレンズフロントキャップが付属します(双方のレンズに使えます)。