Alexander Julian(アレキサンダー ジュリアン/以下AJ)は、ノースカロライナ州のChapel Hill(チャペル ヒル)に生まれる。父親はサイクリングショップを経営しており、'42年にJulian's(ジュリアンズ)という洋品店をスタート。ノースカロライナ大学に通っていたAJは、父の店を手伝いながら大学に通う。自分の店を持ちたいと願うAJは、親の反対を押し切って大学を中退し、19歳にして自分のストアAlexander's Ambition(アレキサンダーズ アンビション)をオープン。自分の父親と商売の上で競い合うこととなる。アレキサンダー・ジュリアンの原点といえる同ショップは場所こそ移動したものの、現在でもチャペルヒルにJulian'sとして営業している。
'75年にニューヨークに移ったAJは、Alexander Julian Companyを設立し、自分の名前を冠したブランドをスタート。トラディショナルなメンズウェアをモダンなシルエットに置き換え、さらに、新しい素材の提案を行ってその名を知られることとなる。また、色や配色に強いこだわりをもつAJは、アメリカで最初に自分のオリジナルのファブリックをつくり、それをコレクションに用いたデザイナーと言われている。'81年には Colors by Alexander Julianをスタート。高感度な百貨店やセレクトショップが、AJのコレクションをこぞって扱うこととなり、大成功を収める。後に家具部門やホームファニッシングのブランドも設立。AJのテキスタイルデザインは、スミソニアン博物館にて常設展示されている。