
酒井抱一(さかい ほういつ、1761年 - 1828年)は、日本の江戸時代後期に活躍した画家であり、江戸琳派を代表する人物です。
もともとは武家の出身で、姫路藩主酒井家の一族に生まれました。
本名は酒井忠因(さかい ただなお)といいます。
生涯と活動
幼少期から俳諧や書画に親しみ、文化的な素養を深めました。
青年期に僧籍に入り、その後、京都で琳派の創始者である尾形光琳や俵屋宗達の影響を受け、琳派の画風を継承しました。
独自のスタイルで、花鳥画や風景画などを手掛け、特に屏風絵や掛軸などの装飾的な作品に優れた才能を発揮しました。
作風の特徴
酒井抱一の作品は、琳派の華やかさと装飾性を受け継ぎつつ、洗練された構図と柔らかな色彩が特徴です。
また、詩歌や俳句と組み合わせた作品も多く、文学的な要素が強い点も魅力です。
主な作品
「風神雷神図屏風」:尾形光琳の同名作品をもとに制作された代表作。
「夏秋草図屏風」:琳派の伝統を継承しつつ、抱一の個性が表現された一作。
「花鳥図」:季節感豊かで優美な花鳥画の作品。
評価と影響
酒井抱一は、尾形光琳の影響を受けながらも、自身の個性を発揮して琳派の画風を発展させました。
その作品は後世の日本美術や装飾デザインに大きな影響を与えています。
また、彼の弟子である鈴木其一などによって琳派の伝統が受け継がれ、さらに広がりを見せました。
彼の作品は現在も日本国内外で高く評価され、美術館や個人コレクションに所蔵されています。
表具寸法(軸先含む)★約50×147
本紙寸法★約31×84
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