
VICTOR MTR-15M
¥86,000(1970年代前半頃)
解説
4チャンネルと2チャンネルの録音・再生が可能な4チャンネルテープデッキ。
4チャンネルソースをそのまま録音して再生することができます。また、マイク端子を4チャンネル分装備しているため、自作の4チャンネルテープの作成も可能です。
ライン出力端子のほかに、ビクターのセパレートステレオMCSSシリーズ用の9P端子を搭載しています。
ライン出力は半固定VRでセットできるため、他ソースとのレベル合わせが容易に行えます。
メインボリュームとは別に各チャンネル用のレベルコントロールを搭載しており、VUメーターとの併用でレベル合わせが簡単に行えます。
メカニズム部はMTR-10型やTR-694型に使用されたメカニズムに改良を加えたものを採用しており、ゴロやワウフラッター、回転ムラ等を排除しています。
ヘッド部には材質や形状を吟味してヘッドタッチが良好で摩耗の少なく抑えた新ヘッドを採用しています。
自動停止装置を搭載しており、テープ巻取り後に自動的にモーターが停止します。
リセットボタン付きの4桁テープカウンターを搭載しています。
外観のデザインは2種類あったようです。
メーター/操作部の配色が異なるモデルと、V7シリーズと同じシャンパンゴールドカラーがありました。
機種の定格
型式4ch/2chテープデッキ
ヘッド3ヘッド
音量調整1ch~4ch連動メインボリューム
各チャンネル別レベルコントロール
レベルメーター各チャンネル1個ずつ
チャンネル切換2ch-4ch切換スイッチ
バイアス方式ACバイアス
消去方式AC消去
テープ速度19cm/s、9.5cm/s
録音時間90分(550mテープ、19cm/s)
180分(550mテープ、9.5cm/s)
※4ch録音時は1/2、モノラル録音時は2倍
早送時間3分30秒以内(7号テープにて)
巻戻時間2分30秒以内(7号テープにて)
ワウフラッター0.15%以下(19cm/s、RMS)
0.25%以下(9.5cm/s、RMS)
周波数特性30Hz~20kHz(19cm/s)
30Hz~13kHz(9.5cm/s)
S/N52dB以上(ピークレベル)
クロストーク50dB以上
歪率1.1%以下(規定録音・再生にて)
録音再生・補償特性NAB規格
入出力端子4chマイクジャック:0.5mV/10kΩ
4ch入力端子
4ch出力端子:0~0.775V可変/3.3kΩ
MCSSセパレート用出力端子
DIN規格端子
使用半導体トランジスタ:30個
ダイオード:6個
電源AC100V、50Hz/60Hz
消費電力40W(50Hz)、38W(60Hz)
外形寸法幅410x高さ345x奥行180mm
重量9.8kg
整備内容
・各所分解清掃及び再グリスアップ
・ヘッド研磨及び消磁処理
・バイアス及びアジマス調整
・テープスピードチェック19cmモードにて21cm/sec
速度は一定です。
再生リスニング機としてではなく4ch MTR(マルチトラックレコーダー)として使用する事をお勧めします。
他とのテープ互換性を重視しないマスタリング機とすれば
テープスピードは速く更に速度は一定ですので音質はノーマル機より向上すると思います。
・VUメーターランプをLEDエメラルドグリーンに交換
(現在整備中で今後出品予定のヴィクター4チャンネルプリメインアンプVUメーターと同色にしております)
録音再生共に可能で問題有りません。
ヘッド研磨もされ良好です。
ヴィクターMCSS用9pinケーブル及び渡りケーブル、純正ゴムクランパー等の欠品が無いフルセットです。
付属品
・SONY R-7MB メタルリール (ブラウン) 1本
・SONY ULH-7-550 使用済プラリールテープ 1本
・SONY SUPER A (A5-60) 未開封テープ 1本
・MCSS用ケーブル 1式
現在のところ問題無く動作しておりますが
コンデンサやトランジスタを交換していない為、完動品ではなく実動品としており
発売から半世紀以上は経た機種ですので
ノークレームノーリターンで宜しくお願い致します。
オークションには滅多に出て来ない機種だと思います。
この他、同時期発売の4chプリメインアンプとパワーアンプを出品しております。
世界で一番最初に4chシステムを商品化したヴィクター
セットにするとフルでその性能を発揮します。
(2025年 10月 7日 20時 13分 追加)50Hz仕様となっております。
(2025年 10月 8日 6時 08分 追加)巻き戻しスピードが速くなるよう調整してあります。