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こちらは、昭和初期(1920年代後半〜1930年代頃)に日本で製作され海外へ輸出された後、近年里帰りしたエッグシェル(薄造り)磁器のテニスカップ&ソーサーです。
極めて薄く繊細なボディに、精緻な筆致による手描き装飾が施されており、可愛らしい鶉(うずら)や飛翔する小鳥、野の草花が柔らかいタッチで描かれた風雅な逸品です。
特に注目すべきは、カップとソーサー縁の装飾。
茶色の下地に施された金彩模様が全体に華やかさを加え、経年による風合いと相まって、非常に味わい深い仕上がりとなっています。
また、ソーサーは楕円形の優美なフォルムで、片側にはカップを収めるくぼみが設けられた「テニスカップ様式」。
お茶と軽食を同時に楽しむための贅沢なスタイルで、西洋のティータイム文化と日本の美意識が融合した好例です。
カップおよびソーサーの裏面には、筆によるサイン(銘)が記されています。
作家の特定には至りませんが、筆運びに自信と品格が感じられます。
海外で大切に保管されていた、希少な里帰りアンティーク。コレクションとしても高い価値を誇ります。
■特徴
・昭和初期(1920年代後半〜1930年代)の里帰り品
・極薄のエッグシェル(薄造り)磁器
・鶉と野の草花、飛ぶ鳥が描かれた細密な手描き装飾
・茶色下地に金彩が施された豪華な縁取り(カップ・ソーサーともに)
・貝殻のような縁が印象的な、楕円形のテニスカップ様式ソーサー
・カップおよびソーサー裏面に筆によるサインあり
■サイズ(約)
・カップ:口径 約6.8cm / 高さ 約5.6cm
・ソーサー:長径 約18.8cm / 短径 約10.7cm
■コンディション
・カップの縁に小さな欠けが1か所あります(写真赤丸をご参照ください)
・経年によるスレや金彩の擦れが見られますが年代を考慮しますと良好な状態です。
・状態確認には万全を期しておりますが、見落としがある可能性もございます。
・写真を細部まで撮影しておりますので、入札前にご確認ください。
以上